HISの航空会社、カンボジア直行便を開設へ、澤田氏「今までのLCCとは違う観点で」

HISグループの国際チャーター航空会社アジア・アトランティック・エアラインズ(AAA)は、2014年9月に成田/カンボジア間で初めてとなる定期チャーター便として成田/プノンペン線を週3便、成田/シェムリアップ線を週4便で運航する。現在、両国間には定期の直行便はなく、ビジネス旅客や世界遺産アンコールワットへの観光客の取込みを狙ったもので早期の定期便化を目指す(運航の詳細は下段で紹介)。


IMG_5879このほど開催された定期直行便就航会見でHISグループ代表の澤田秀雄氏(写真右)は、同路線について「出足だと思っている」と語った。今後も急増するアジアの旅行者、訪日旅行者の需要をフレキシブルに対応できるチャーター便で取込み、「今までのLCCとは違う観点でやっていきたい」考えだ。

また、今回のカンボジア線は「アジアで最後に残された首都への直行便(澤田氏)」。ビジネス旅客に対応するためにビジネスクラスのサービスを強化し、シニア層が中心となっている同国への観光客への利便性を高める。


IMG_5883AAAが同路線を早期に定期便を目指す理由は、ビジネス旅客の取込みのため。企業が出張などで航空便を利用する際、チャーター便であることが不安を抱かせるためだ。AAA代表取締役社長のボビーAハック氏(写真右)は、同社が需要のピークにあわせたチャーター便を主なビジネスとしていくことに代わりがないものの同路線については「定期便にすることは重要」と語り「少なくとも50%の座席はビジネスで埋めたい」考えを強調。さらに、旅客の利便性向上のために入国に必要なビザを機内で発行できるようにカンボジア政府と調整中であることも明らかにした。

なお、同路線は成田からプノンペンとシェムリアップからバンコクへのフライト。現在、成田/バンコクで運航している直行便は10月末で運航を休止する。

▼ビジネス旅客に対応するサービス展開

プレミアムエコノミー新設やビジネスクラス充実など

ビジネスクラスシート(AAA資料より)

今回の路線で使用される機材はB767-300ER型機。座席数はビジネス30席、プレミアムエコノミー37席、エコノミー150席の計217席だ。ビジネスクラスにはフルフラットタイプの新シートを導入、シートピッチは42インチから60インチに拡大。これまでなかったエンターテイメントを導入し、タブレット端末を無償で貸し出す予定だ。

新設するプレミアムエコノミークラスには、タブレット端末を見ながら食事や仕事ができる新型トレイ「Smart Tray」を採用。シートピッチはエコノミーより10インチ広い40インチ、アルコール類も無料で提供する。

プレミアムエコノミーシート(AAA資料より)

運航スケジュールは以下の通り。

【成田/プノンペン/バンコク線】

運航開始日:2014 年 9 月 3 日(成田発 月・水・金の 3 往復/週)

  • 成田11時発/プノンペン着16時着 /プノンペン17時30分発/ バンコク18時30分着
  • バンコク21時発/プノンペン22時着 / プノンペン23時30分発/成田7時30分着(翌日)

【成田/シェムリアップ/バンコク線】

運航開始日:2014 年 10 月 2 日(成田発 火・木・土・日の 4 往復/週 運航)

  • 成 田11時発/シェムリアップ16時着 / シェムリアップ17時30分発/バンコク18時30分着
  • バンコク21時発/シェムリアップ22時着 / シェムリアップ23時30分発/成田7時30分着(翌日)

※政府認可取得を条件
(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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