ブッキング・ドットコム、日本の事業拡大に本腰、コールセンター倍増200名体制・宿泊施設1万軒へ

世界大手のオンライン宿泊予約サイトBooking.com(ブッキング・ドットコム)は、日本市場でのビジネスを大幅に拡充する。28日に行われたメディア説明会で、北アジア地区統括リージョナルディレクターのジェームス・ホワイトモア氏は「日本はグローバルツーリズムの中心になっている。日本でのプレゼンス拡大に向けて、施設在庫とユーザー双方の増加に努めていく」と強調。急拡大する訪日外国人需要への対応に向けて積極的な施策を打っていく計画を明らかにした。


北アジア地区統括リージョナルディレクターのジェームス・ホワイトモア氏

2015年7月現在で日本での予約可能宿泊施設は7000軒。これを2016年末までに約1万軒にまで増やす目標を掲げ、国内オペレーションの拡充をはかる。まず、日本語対応コールセンターの人員を現在の100名体制から2016年末には最大200名まで増員する計画。さらに、営業、仕入れ、コンテンツに関わる人員も15%〜30%の増員を見込む。また、表参道、渋谷、大阪、福岡、札幌に加えて、今年11月には那覇にもオフィスをオープンする予定だ。

あわせて、日本でのマーケティングプロモーションも強化。日本の消費者への認知度を高める狙いで、テレビCMの放映を開始した。テーマは「あなたは冒険者」。宿泊施設は単なる泊まる場所ではなく冒険の拠点であるというコンセプトで、20代後半から30代の個人旅行(FIT)をターゲットにする。同社がテレビCMを流すのは、日本が世界で8カ国目。ブッキング・ドットコム・ジャパン日本地区リージョナル・マネージャーの勝瀬博則氏は「2009年に日本でビジネスを開始して以来、土台をつくってきたが、これから本格的に拡大させていく」と意欲を示した。

公開されているCM動画は以下のとおり。


日本地区リージョナル・マネージャーの勝瀬博則氏

このほか、「モバイルが大きな波になっている(勝瀬氏・写真右)」ことから、スマートフォン向けアプリも強化。従来のBooking.comアプリに加えて、今年2月には間際予約に特化したBooking NowのiOS版をリリースし、近頃Android版の提供も始めた。このアプリはアップルウォッチにも対応している。勝瀬氏は「今後もスマートフォンからの予約は増えるだろう」と話し、専用アプリへの期待感を示した。

ブッキング・ドットコムのユニークユーザー数は2015年1月現在、1ヶ月で2億3400万以上。218カ国に70万軒以上の予約可能な宿泊施設を持ち、42ヶ国語に対応している。ローカライズにも注力しており、シンプルで使いやすい日本語サイトの構築に力を入れているほか、5000万件を超えるユーザーレビューの日本語化も実施している。

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