インドネシア・バリ州政府は、外国人旅行者の入国に際して、銀行口座の記録、往復航空券、詳細な旅程表の提示を求める検討を開始した。マスツーリズムによる弊害に苦悩するバリ島では、「質の高い観光」政策を進めており、新たな規制の策定に取り組んでいるところだ。
同州のワヤン・コスター知事は、この計画について、「予算が7日分の人は、1週間だけ滞在すべきだ」と主張。同知事は以前から「地元の文化と宗教的伝統を尊重する旅行者を誘致すべきだ」と訴えてきた。
近年、バリ島では露出度の高い服装で寺院でポーズを取ったり、酔った状態でスクーターで走行する観光客などが物議を醸してきた。
インドネシア国営通信社アンタラによると、コスター知事は、「外国人観光客の入国の許可、あるいは不許可を判断することが重要になる。そうすることで、訪問者が問題を起こさず、観光にプラスの影響を与えてくれるようになる。今後は、地域の規制と観光ガバナンスの改善を通じて、単に数ではなく質の高い観光に重点的に取り組んでいく」と強調した。
観光客の入国時に銀行口座の記録確認する法律案
現在の法律案では、外国人旅行者に対して入国時に過去3カ月間の銀行口座の記録、帰国便の確定、滞在期間と詳細な旅程の提示を求めるとしている。現時点では、最低所持金額は定められていない。州当局は主に、旅行計画に見合う旅行費用を有しているかどうかを確認したいようだ。
この案が通れば、ビザ免除または到着ビザでインドネシアに入国する旅行者に影響を与えることになる。現在、ほとんどの観光客は事前申請の電子ビザ(e-VoA)で入国しているからだ。
計画されている審査がデンパサール空港で行われるのか、それとも出発前のビザ申請手続きに組み込まれるのかは現時点では明らかになっていない。
バリ州政府によると、2025年にバリ島を訪れた外国人観光客は約710万人。バリ島の人口約400万人の倍近くにのぼる。それにより、大量のゴミ、交通渋滞、乾季の水不足などの問題が発生している。
州当局は、ビザ期限を過ぎた不法滞在、不法就労、地元住民や宗教や伝統に対する不敬など関する事案を繰り返し報告している。また、罰金や医療費が未払いとなっているケースも少なくなく、強制送還で対応せざるを得ない状況だという。
2年前から外国人に対しては、入国に対して15万インドネシアルピア(約1350円)の観光税を課しているが、その税収入は今のところ想定を下回っている。バリ州政府によると、計画されている改正案は近日中に州議会に提出され、承認されれば年内に実施される見通しだ。
※インドネシアルピア円換算は1インドネシアルピア0.009円でトラベルボイスが算出
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。


