米国/イスラエルとイランの戦争で原油価格が急騰したことで、2026年3月9日には航空会社の株が暴落、航空運賃も上昇した。旅行需要の深刻な落ち込みと、航空機の運航停止が広範囲に及ぶ懸念が高まったことが理由だ。一方で、米国トランプ大統領は、同日、テレビインタビューで対イラン軍事作戦は「ほぼ終わった」との認識を示し、戦争終結への可能性を示唆。旅行需要の見通しが困難な状況が続いている。
3月9日時点の状況をまとめた。
原油価格は、主要産油国の一部が供給を削減し、輸送の混乱が長期化する懸念が市場に広まったために、2022年以来となる15%以上の上昇を記録した。
アジアでは、大韓航空の株価が8.6%下落。ニュージーランド航空は7.8%、キャセイパシフィック航空も5%落ち込んだ。
欧州では、エールフランス-KLM、ブリティッシュ・エアウェイズの親会社であるIAG、ルフトハンザドイツ航空の株価が早朝取引で4%から6%下落。米国の主要航空会社の株価も時間外取引で約4%落ち込んだ。
航空運賃について、モーニングスターのアジア株式調査ディレクターであるロレイン・タン氏は、「レジャー旅行客にとって運賃が法外に高くなり、一部の企業が不透明な見通しから出張を制限し始めるなか、旅行需要が減退する可能性がある」と指摘している。
アジア太平洋航空協会のスバス・メノン会長は「空域が閉鎖されると飛行時間が長くなり、乗務員のリソースも逼迫するだけでなく、運航コストも大幅に増加する」と懸念を示す。
運航停止の可能性も
ドイツ銀行のアナリストは、「短期的な救済措置がなければ、世界中の航空会社は数千機の航空機を運航停止せざるを得なくなり、財務状況が脆弱な航空会社の一部は営業を停止する可能性がある」と見る。
航空データ分析シリウムのデータによると、戦争が始まった2月28日から3月8日までの間に、中東発着便は3万7000便以上、欠航となった。
トルコのアブドゥルカディル・ウラログル運輸大臣は3月8日、ターキッシュ・エアラインズ、AJet、ペガサス航空、サンエクスプレスは、イラク、シリア、レバノン、ヨルダン行きの便を3月13日まで運休すると発表した。
※ドル円換算は1ドル158円でトラベルボイス編集部が算出
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