旅行・宿泊業の倒産件数、2016年8月は合計8件、北陸の旅館業で再編進む ―東京商工リサーチ

東京商工リサーチが発表した2016年8月度の旅行業・宿泊業の倒産状況によると、旅行業の倒産件数は2件(前年同月は5件)。負債総額は2件の合計で1億2000万円だった。

また、宿泊業の倒産件数は6件(前年同月は5件)。負債総額は53億7900万円となり、前年同月の28億7800万円から約25億円増加した。8月に破産決定を受けた富山県の新川総合開発(旧・小川温泉)は負債総額約23億5200万円。愛知県の海栄館に旅館事業を譲渡し、同社子会社が「ホテルおがわ」の運営を継承。旧本体は破産により清算した。同じく富山県で「サン柳亭」を経営していた小柳館は負債総額14億8500万円で破産開始。黒部市宇奈月のプレザント社に事業譲渡をおこない、債務整理に向けた法的整理に入った。

東京商工リサーチによれば、宿泊業の倒産では事業再編に伴う清算目的の破産や特別清算が多く、10億円以上の負債を抱える大型倒産はいずれも宿泊事業を譲渡したうえでの破産だった。特に北陸方面では新幹線開業の影響で観光客が急増。それに伴う再編に関する倒産処理が多く見受けられるとしている。

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