世界の航空利用者数が40億人を突破、国際線の伸びはアジア太平洋地域が牽引、旅客需要は拡大に加速 ―IATA調査(2017年)

IATA(国際航空運送協会)がこのほど発表した2017年の世界航空統計によると、2017年12月31日までの一年間の有償旅客キロ(RPK)は前年比7.6%増となり、昨年実績(6.3%増)および過去10年間の平均伸び率(5.5%)を上回る成長ペースとなった。

供給座席量となる有効座席キロ(ASK)は同6.3%増、座席利用率は同0.9ポイント増で過去最高の81.4%となった。航空機を利用して旅行した人の数は、世界全体で40億人を突破した。

続く2018年の航空需要動向について、IATAでは「燃料コストの値上がりなどにより、航空運賃は昨年前半ほど安くなっていない。これが今年前半の需要にも影響するだろう」(アレクサンドル・ド・ジュニアック事務総長)との見通しを明らかにした。

国際線の伸びはアジア太平洋がけん引、中東・北米路線は規制の影響も

2017年の国際線については、RPKは同7.9%増。ASKは同6.4%増、座席稼働率は同1.1ポイント増の80.6%。国際線需要は、すべての地域で前年を上回ったが、なかでもアジア太平洋は経済成長や航空路線の拡大が追い風となり、RPKが同9.4%増と最も高い伸びを示した。ASKは同7.9%増、座席利用率は1.1ポイント増の79.6%。

国際線の地区別需要で、アジア太平洋に次いで伸び率が高かったのは南米地区のRPKで同9.3%増。ASKは同8.0%増。座席利用率は同1.0ポイント増の82.1%。

座席利用率が最も高かったのは欧州で、1.6ポイント増の84.4%。RPKは同8.2%増。ASKは同6.1%増。

中近東はRPKが同6.6%増のプラス成長ながら、唯一、RPKの伸び率が前年を下回る地区となった。中東/北米路線における電子デバイスの機内持ち込み規制や、一部地域を対象とした渡航規制が影響した。ASKは同6.4%増、座席利用率は0.1ポイント増の74.7%。

渡航規制の影響は、北米の国際線需要でも主にインバウンド路線で見られたが、アウトバウンド市場ではハリケーン被害はあったものの、おおむね好調に推移。北米航空会社のRPKは同4.8%増、ASKは同4.5%増、座席利用率は0.3ポイント増の81.7%。

アフリカのRPKは同7.5%増、ASKは同3.6%増。座席利用率は同2.5ポイント増の70.3%。

一方、国内線需要は、マーケットごとにばらつきが見られるものの、世界全体での国内線RPKは前年同期比7.0%増。けん引役となったのはインドと中国で、それぞれ国内線のRPKは17.5%増と13.3%増。次いでロシアが10.1増となった。国内線ASKは同6.2%増、座席利用率は0.7ポイント増の83.0%。

なお、航空貨物需要は、製造業における在庫の補充体制強化の動きに伴い、世界貿易の倍のペース(4.3%増)で拡大した。

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