国際航空運送協会(IATA)、空港サービスの向上へ新テクノロジーを積極活用へ、予測モデルやAI活用など新戦略

IATA(国際航空運送協会)は、国際空港協会(ACI)と共に、空港での各種手続きや接客業務など、地上サービスの効率化を目指す新しい戦略「New Experience in Travel and Technologies(NEXTT)」を打ち出した。20年後には旅客需要の倍増(IATA予測)が見込まれるなか、既存の地上サービスを飛躍的に向上させる必要があるとの考えから、新しいテクノロジーを積極的に取り入れて地上交通サービスや案内業務を拡充。また政府には各種の規制や枠組みの改善を求めていく方針だ。

具体的なNEXTTの重点項目は3点で、(1)旅客のバゲージのチェックイン手続きや、保安検査手続きなど、業務の一部をどこまで空港の外に移管できるかの検証、(2)トラッキングや認証技術、ロボティクスなど最新技術によるセキュリティと利便性、効率の向上、(3)リアルタイムでのやり取りや意思決定が可能な体制作りに必要なデータ、予測モデル技術、AIの検討。

IATAとACIは、それぞれ加盟メンバー間での協議を進めながら、他の各種団体やサービス・プロバイダー、技術会社、製造業者の協力も求めていく方針。空港関係では、アムステルダム・スキポール空港、バンガロール国際空港、ドバイ国際空港、ヒースロー空港、深圳空港が、すでにNEXTTへの協力を表明している。

今回の発表を受け、アレクサンドル・ド・ジュニアックIATA事務総長兼CEOは、「航空需要の拡大や、便利なサービスに慣れた客層の増加が予想されるなか、空港での業務も、現行の手法や施設、ビジネス慣習では対応しきれなくなる。近未来の問題に対処するための戦略がNEXTTで、利用客が満足できる地上サービス実現に取り組む」と趣旨を説明。まず、空港内に今後も残す必要がある業務と、そうでないものの仕分けに着手する。

一方、ACIワールドのアンジェラ・ジタン総裁は「NEXTTの狙いは、空港の外でも対応可能な手続きを増やして空港内での長い列を減らす、あるいは完全になくすこと。また、限られた空港内スペースや勤務スタッフの有効活用につながる形でのAIやロボット導入、関係各社とのデータ共有を目指す。セキュリティや効率性、環境への負荷を考慮しつつ、旅客にも関係各社にもメリットがある形で、システム統合とオペレーション改善を進めたい」とコメントした。

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