外務省は、中東地域の情勢が悪化していることを踏まえて、クウェート、サウジアラビア(東部)、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンの危険情報をレベル3(渡航中止勧告)に引き上げた。
日本政府は、現地の国際空港の閉鎖によって、出国が困難な状況となっていることから、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦に滞在中の邦人のうち希望者を、空港が稼働しているサウジアラビアのリヤド及びオマーンのマスカットへ陸路で輸送する。
2026年3月5日時点で、サウジアラビアのリヤド及びオマーンのマスカットの国際空港では商用便が運航されているが、近隣諸国から多くの利用者が集中しており、チケットの確保が困難な状況となっている。このため、日本政府はチャーター機を手配し、希望する邦人を空路で東京まで輸送する方針を示した。
各国、自国民の避難対応に追われる
航空分析会社シリウムによると、2026年2月28日のイラン攻撃の開始から3月5日までに中東発着予定だった約4万4000便のうち2万3000便以上が欠航したという。そのような状況で、各国は中東地域からの自国民の避難を進めている。
AP通信によると、フランスは3月4日にUAEのアブダビから180人のフランス国民を乗せた軍用機を飛ばしたほか、イスラエルからはチャーター便で205人を避難させた。
米国務省は、すでに1万8000人の米国人が無事に帰国したと発表。メキシコも約280人が避難したことを明らかにした。
また、約1万5000人がイスラエルから陸路でヨルダンあるいはエジプトに避難。イスラエル観光省は、観光客の避難のためエジプトとの南部国境までバスを運行している。
英国は、湾岸地域に滞在する数千人の英国民の一部を帰国させるため、オマーンからチャーター便を出発させると発表した。
フライト追跡サービスFlightradar24によると、中東のほとんどの地域では3月4日も空域の閉鎖と制限措置が継続された。イラン、イラク、カタール、バーレーン、クウェート、シリアからの通知によると、各国の飛行禁止空域は少なくとも来週初めまで続くという。
一方、イスラエルは段階的な再開に向けて準備を進めており、3月5日の早朝から帰国者を乗せた航空便の入国を許可。ヨルダンは夜間飛行禁止を解除し、24時間運航を再開した。ただ、紛争の進展次第でフライトスケジュールが急遽変更される可能性がある。
民間航空会社は限定的に運航を再開している。ブリティッシュ・エアウェイズは、3月7日までにマスカットを出発する便はすべて満席となっているが、「可能であれば」増便することを明らかにした。
エティハド航空とエミレーツ航空は、空域閉鎖によって出発便の運休が続いているが、両航空とも少数の帰国便と貨物便は運航していると明らかにした。



