AirbnbチェスキーCEO、AI競争は「ゆっくり丁寧に」、勝利と差別化のカギは独自データと専門性【外電】

Fabio Principe - stock.adobe.com

エアビーアンドビー(Airbnb)のブライアン・チェスキーCEOは、AIの市場投入のスピードが当たり前の時代に、「ゆっくりと丁寧に進めるやり方こそが勝利を収める」と主張している。同社のAI開発は遅れているという見方に対して、自前のAIプラットフォームへの「しっかりとした道筋こそが仲介業者が生き残る最強の防衛策だ」と反論。AIプラットフォームがAirbnbや他の予約サイトを脅かすという懸念についても言及し、AIチャットボットの市場投入を急いだ競合他社を批判した。

チェスキーCEOは「他社が既存のアプリにチャットボットを急いで組み込もうとしている一方で、我々は最も困難な問題であるカスタマーサポートの強化から着手した」と強調。AirbnbのAIは、問題の3分の1を人の介入なしに解決していると付け加えた。

チェスキーCEOは、「汎用的なチャットボットは、Airbnbの2億人の認証済みIDや5億件の独自レビュー(クチコミ)を保有していない。ゲストの90%が利用しているホストへのメッセージ送信もできない。また、Airbnbの体験全体がAIに組み込まれていないため、グローバルな決済処理、カスタマーサポート、保険を提供することもできていない」と指摘したうえで、「我々は、他に真似できないものを構築している」と主張した。

一方で、Airbnbは、Google経由よりもAIプラットフォームからのトラフィックの方が予約につながる割合が高いことを明かした。そのうえで、チェスキーCEOは、ChatGPT、Gemini、Claudeは独占的なプラットフォームではないため、「我々も彼らのモデルを活用すれば、他社が実現できることはすべて実現できるだろう。しかし、旅行業界では専門性が勝利を収めると信じている」と続けた。

Airbnbは2026年1月、Airbnbの変革と独自AIエクスペリエンスの大規模な構築に向けて、Meta AIの元責任者であるアフマド・アル=ダレ氏を最高技術責任者(CTO)として採用した。

2026年後半には新たなホテル戦略を発表

このほか、Airbnbのマルチプロダクトアプローチ(バケーションレンタル、ホテル、体験、サービス)に言及。「旅行者はサービスや体験を予約してから、旅行先のバケーションレンタルを探すかもしれない。あるいは、出張のためにホテルを予約し、その後、家族旅行用のバケーションレンタルを予約しに戻ってくるかもしれない。旅行の各段階が、他の段階を補完し合うものだ」と話す。

また、チェスキーCEOは、Airbnbが2026年後半にホテル戦略の最新情報を発表する予定があることにも触れた。

Airbnbの2025年第4四半期は、過去2年間で最も高い成長を記録した。売上高は前年同期比12%増の28億ドル(約4280億円)、純利益は26%減の3億4100万ドル(約522億円)になった。 Airbnbは、利益の減少は新たな取り組みへの投資と、9000万ドルの「非所得税関連事項」によるマイナス影響によるものだと説明している。

バケーションレンタル、ホテル、体験、サービスを含む予約件数と宿泊数は、前年比10%増加。また、チェスキーCEOは、事業拡大戦略の成果として、ブラジル、日本、インドなどの国際市場について言及した。

2026年第1四半期については、売上高成長率を14~16%と予測している。

※ドル円換算は1ドル155円でトラベルボイスが算出

※編集部注:この記事は、米・観光専門ニュースメディア「スキフト」から届いた英文記事を、同社との正式提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事: Chesky Disses Rivals’ Chatbots — Calls Airbnb’s AI ‘Impossible to Replicate’

著者:Dennis Schaal氏


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