中国最大OTAシートリップ傘下の民泊予約「途家(トゥージャー)」と新潟県魚沼市が協定、中国人富裕層の個人客誘致へ、情報発信や着地型商品の開発で

中国最大のOTA「Ctrip (シートリップ)」傘下で民泊・宿泊予約プラットフォーム「途家(トゥージャー)」は、新潟県魚沼市と観光連携協定を締結した。日本での新しい体験を求める顧客に持つ途家と、インバウンド政策として中国人個人旅行者の誘致を目指す魚沼市との方向性が一致。今後、両者は中国人旅行者の魚沼への誘致に向けた取り組みを共同で展開していく。途家が日本の自治体と協定を結ぶのはこれがはじめて。

具体的には、途家およびシートリップのプラットフォーム上で、魚沼市の観光素材や宿泊施設の情報を発信していくほか、共同で着地型商品の開発を進めていく。また、観光関連データを活用してマーケティングリサーチも共同で実施していく方針だ。このうち、情報発信では、今回の締結に合わせて中国からKOL(SNS上で影響力の高いアカウントを持つ人)を招待しプレスツアーを実施。地元の食や文化に関する情報をSNSで拡散してもらう仕掛けも行った。

また、途家は今後、民泊に限らず中国人富裕層に受け入れられる旅館などと掲載に向けて契約を進めていく考え。同社顧客は、近年、富裕者層が拡大。対応する富裕者層向けの民泊物件も増加を続けているという。

魚沼市役所で行われた締結式で、佐藤雅一市長は「今回の締結は、中国の旅行者に四季折々の魚沼のよさを知ってもらういい機会。今後、情報発信に務め、魅力ある着地型商品の開発も行い、中国人富裕層の誘致を進めていくことで、地域の経済を動かしていきたい」と話し、同市のインバウンド政策推進に意欲を示した。一方、途家の最高業務責任者の李珍妮氏は、魚沼の食や文化の豊かさに触れたうえで、「中国人富裕層は、日本の大自然、食、文化に関心が高い。魚沼には、そうしたニーズを満たす素材が豊富にある」と話し、今回の提携の意義を強調するとともに、途家1億人の会員に向けた情報発信に力を入れていく考えを示した。

魚沼市長 佐藤雅一氏途家CBO 李珍妮(リー・ジェンニー)氏

今回の提携にあたっては、魚沼市の観光ブランディングを手がける「ブランドドア」と中国人富裕層向けに日本の観光情報を発信している「行楽」がサポート。行楽最高経営責任者の袁静氏が途家の李氏に魚沼を紹介したことがきっかけになったという。李氏は今年8月に魚沼を訪問し、自ら観光素材を視察。それからわずか2ヶ月で締結に至った。

佐藤市長は、「雪国観光圏」に属する周辺地域と比べて、観光PRが足りないことを認めたうえで、「(魚沼市には)観光協会や観光業者の活動の拠点となる受け皿が必要。2020年の東京オリパラのことを考えると、早めの決断が必要だと判断した」とその背景を説明した。

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