2021年上半期のアジア太平洋のホテル稼働率、北東アジアは50%、豪シドニーはロックダウンで7月後半15%に急落

データ分析会社STRは、2021年上半期のアジア太平洋におけるホテル稼働率を調査した。その結果、感染拡大の状況によってホテルの稼働率が大きく異ることが分かった。

中国の7月後半のホテル稼働率は、ほぼ2019年レベルの70%~80%。特に上海はMICE需要の回復によって、平日でも稼働率が80%を超えるホテルが出てきた。しかし、新たな感染者の確認によって、南京などの都市では稼働率は下降傾向にある。

中国を含めた北東アジアの2021年上半期の稼働率は50%。前年同期の36%からは上昇したものの、2019年同期の68%と比較すると依然として大きく下回っている。

感染者数の抑え込みに比較的成功しているオセアニアは53%。同様に、前年同期の45%よりは高いものの、前々年同期の73%からは大きく下回ったまま。再びロックダウンを実施したオーストラリアでは、7月26日から8月1日のシドニーの稼働率が15.6%に落ち込んだ。

タイ・プーケットでは条件付きで海外旅行者の受け入れを始めたが、東南アジア全体の上半期の稼働率は35%と、前年同期の39%も下回った。

インドは、一時的に爆発的に感染者が増加したが、最近ではワクチン接種も進んでいることから、ビジネス需要も戻りつつあり、ニューデリーやムンバイなどの都市の稼働率は50%を超えるところも出てきた。

STRは今後について、ホテルや航空会社のキャンセルポリシーが柔軟になっていることから、アジア太平洋の予約率は高く、たとえば、タイでは、今年のクリスマス休暇期間において、バケーションレンタルの予約が、ヨーロッパからの旅行者を中心に高まっていると分析。ビジネス需要も今年第4四半期には回復基調に入ると見ている。

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