エア・ドゥとソラシドエア、共同会社設立で経営基盤強化、「リージョナルプラスウイングス」誕生

北海道拠点のAIRDO(エア・ドゥ)と九州・沖縄を中心に展開するソラシドエアは2022年10月3日に設立する共同持株会社の名称を「リージョナルプラスウイングス」に決定したと発表した。資本金は1億円で、本社は日本の空の玄関口・羽田空港近くの東京大田区に置く。代表取締役社長には現AIRDO代表取締役社長の草野晋氏、代表取締役会長には現ソラシドエア代表取締役社長の髙橋宏輔氏が就く。

コロナ禍による旅客減少で両社とも大きな打撃を受けており、2021年5月に締結した「基本合意書」に基づき、2022年5月下旬に実施した各社取締役会で決議した「共同持株会社設立に係る契約書」を締結した。スケールメリットを活かした費用削減や新たな価値創造に取り組み、地方路線の安定した航空ネットワーク構築と成長を目指す。北海道と九州・沖縄の顧客基盤の構築も図る。

なお、エア・ドゥ、ソラシドエアともに既存の航空ブランドや路線網は維持する方針。グループ中計最終年度として、2026年度に営業収入約1000億円、経常利益約90億円、両社で45億円以上の協業効果を目指す。

これに伴い、両社とも中期経営計画を発表した。エア・ドゥはソラシドエアとの協業効果も含め、経常利益を2021年度47億円の赤字から2026年度は50億円の黒字に転換したい考え。ビジョンには、「共創により、コロナ禍で既存した財務基盤の回復と強化を図り、全面的な機材更新、路線・便数の拡充をはじめとした成長軌道への回帰を目指す」と掲げた。2022年3月期決算の純損益は23億6700万円の赤字だった。

また、ソラシドエアの2022年3月期決算は、純損益29億3900万円の赤字。「取り巻く経営環境は先行き不透明だが、エア・ドゥとの協業などを軸に新たな価値を創出し、地元とともに復活再生したい」。2026年度の目標は売上高500億円、営業利益40億円。オペレーションについては、就航率99%、定時出発率95%、定時到着率94%を目指す。

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