
グーグル(Google)は、米国から導入を開始したAIモード(ユーザーの質問に対して検索エンジンではなくAI・Geminiが1つの答えを生成して表示するモード)の活用が進むなか、この機能がGoogle検索からウェブサイトへのトラフィックにどのように影響しているのかを分析、発表した。
それによると、Google検索からウェブサイトへのオーガニック検索によるクリック総数は、前年比で安定して推移している。加えて、クリックの平均的な質も向上しており、実際に質の高いクリックのトラフィックは、1年前よりもわずかに上回っていると分析。 質の高いクリックとは、ウェブサイト訪問後にユーザーがすぐに検索結果に戻らず長く滞在するようなクリックのことで、Googleではユーザーがそのウェブサイトに興味を持っているサインと考えている。
AI による概要機能の導入以降、ユーザーはより長文で複雑な内容や、新しいタイプの質問をこれまで以上に多く検索するようになった。また、AI によって表示される概要では、検索結果ページに表示されるリンクの数が以前よりも増加。検索回数とリンク数の増加は、ウェブサイトの表示機会とクリック機会の増加を意味する。
そのなかで、ユーザーはトピックをより深く掘り下げたり、さらに詳しく調べたり、あるいは商品を購入したりするために引き続きクリックし、クリックの質が向上していると分析している。
また、トラフィックが増加している背景として、近年、ユーザーは、フォーラム、動画、ポッドキャスト、個人の投稿など、一次情報や当事者ならではの視点に触れられるサイトを積極的に探し、クリックするようになっていること、詳細なレビュー、オリジナルの記事、独自の視点や個人の深い考察など学びに役立つコンテンツをクリックする傾向も強まっていると述べている。
グーグルでは、AI体験の構築において、ウェブコンテンツを際立たせる独自のアプローチをとっており、AIモデルがウェブを深く理解し、その意図に応じて関連性の高いサイトへのリンクを提示できるよう学習させているという。