
観光庁は、大阪・夢洲地区で2030年頃の開業が見込まれているIRについて、令和6年度における「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域の整備に関する計画」の実施状況の評価を公開した。カジノを含む設計、液状化対策工事、建設工事にかかる請負契約の締結など、さまざまな取り組みに進捗がみられたと評価。一方で、訪日外国人客の増加に向けたプロモーションと集客の具体化、ギャンブルなど依存症への対策が今後重要になってくると指摘した。
主に観光面については、来場者数などの推計に用いるデータは精緻化し、需要全体だけでなく、ビジネス客などターゲット層の動向や市場環境の変化に留意しながら適切に反映すべきとした。インバウンドについては、増加に向けたプロモーション、集客の取り組みの具体化が重要だと言及。日本らしさを打ち出したコンテンツ創出、日々変化するニーズをとらえた見直しを適宜おこなうことも必要とした。
また、IRとして長期的に安定した運営を確保するため、財務状況を踏まえつつ、カジノ事業の収益を安定的に非カジノ事業へ投資するとともに、特定の国籍などに偏らず、幅広い来訪者を呼び込む集客の実現を求めた。