世界の空港にコワーキング施設が続々開業、旅先テレワークの普及で仕事と旅が融合する「ブレンデッド・トラベル」増加【外電】

ビジネストラベルの需要が回復に向かうなか、貸しオフィス事業者はリモートワーカー向けのスペースとして空港に注目している。ビジネスとレジャーを組み合わせた「ブレンデッド・トラベル」など、パンデミック後の新しい旅行トレンドとして、より柔軟な働き方の人気が世界的に高まるなか、特に多国籍企業にとって、それぞれ違う地域から集合できる空港は、便利な会合場所になっている。

どこでも仕事ができる柔軟な労働ポリシーを進めている企業が増加しているため、コワーキングスペースの需要も増加。データ分析企業CoworkIntelによると、空港のワークプレイス施設の数は2021年末以降、大きく増加しているという。

貸しオフィス大手「リージャス・グループ(IWG)」は、昨年、アムステルダム・スキポール空港にコワーキングスペースをオープンした。6カ所のワーキングスペースと4カ所の会議施設を備え、100人を収容することができる規模だ。ここは、乗り継ぎ客だけでなく、近隣で働く人たちもターゲットにしている。

同社は、アムステルダムだけてなく、ロサンゼルス、ロンドン、ベルリン、シドニーなどの大規模ハブ空港から、ジュネーブ、アブダビ、アクラ、ミュンヘン、ポルドーなど中規模空港まで、約50施設を運営している。2023年中には約1000カ所を追加する予定だという。

IWGのライバル「WeWork」も追随する。同社広報は「ワーケーションの急増が続くなか、人々の働く場所と時間に行動の変化が見られる。この傾向は、当社の月額サブスクリプション商品の成長にも見られる。2022年、全拠点を利用できる『オールアクセス』の予約は年初から79%増加、利用ごとの従量課金制『オンデマンド』の予約は171%増加した」と明かした。

また、ラウンジ運営会社「Plaza Premium Group」は近頃、ドバイ国際空港に「Their Patio」ラウンジをオープンした。同社によると「これは、どこでも仕事ができるコワーキングのコンセプトを組み入れたもの。単なるビジネストラベルから『ブレジャー』の傾向が強まっている」と話す。

※編集部注:この記事は、米・観光専門ニュースメディア「スキフト(skift)」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいてトラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:Remote Work Trends Are Rapidly Infiltrating Airport Spaces

著:Matthew Parsons氏

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