
山形県南陽市は、ビジネスホテルの新築・建替えなどの一部を助成する最大3億円の奨励金制度を導入し、市内へのホテル誘致を加速させる。これは、ビジネスホテル誘致を目的とした条例の改正案が議決・施行されたことで可能になったもの。
これまでの「南陽市ビジネスホテル誘致条例」は、客室数や種類によって奨励金が細かく定められており、特に用地・建物取得については100室以上という条件が設けられていた。
改正後の条例では、ビジネスホテルの新築又は建替えなどのために要した費用の30%を奨励金として交付。上限額は3億円に設定し、1会計年度あたりの交付限度額は2000万円(最長15年間)とする。また、これまで建物取得については100室以上だった交付対象の客室数を15室以上に大幅に緩和した。
さらに、既存の旅館などの事業者が、ビジネスホテルの客室に改築する場合や増築する場合は、1室から奨励金の対象とすることで、既存建物の有効活用と地域資源の再生も促す。
今回の改正によって、大規模な開発だけでなく、小規模な事業者や多様な事業形態にも対応できるようになったことで、南陽市は、観光・ビジネス両面における交流人口の拡大と地域経済の活性化に期待をかけている。