
総合不動産サービス大手JLLは、「アジア太平洋地域におけるライフスタイルホテル2025」調査の結果をまとめた。それによると、アジア太平洋地域におけるライフスタイル系ホテルの客室数は、2014年から4倍に拡大し、約6万5000室の新規客室が供給された。
アジア太平洋地域におけるライフスタイル系ホテル市場の継続的な成長要因として、消費者ニーズの多様化、販売単価のプレミアム化、投資家からの関心の高まりを挙げており、今後のライフスタイル系ホテルによる客室新規供給は全体の6~9%を占めると予測している。
現在、東南アジアのライフスタイル系ホテルの総客室数は、オーストラリア、ニュージーランド、南アジアの3倍の規模に相当。一方、オーストラリアとニュージーランドでは、堅調な国内需要とユニークな体験型旅行に対する需要増などで、急速な成長を続けている。
アジア太平洋地域のライフスタイルホテルの客室単価は、従来型のホテルと比較して10~11%高く、販売客室あたりのF&B(料飲)部門の収益率も従来型ホテルよりも高くなっている。
アジア太平洋地域では2027年までに新たに10のライフスタイル系ブランドのホテルが参入予定。既存の客室供給では、マリオット・インターナショナルがトップの地位を占めており、今後も市場をけん引する見込み。ハイアットは2025年から2027年にかけて第2位に浮上すると予測されている。
一方、日本のライフスタイル系ホテル市場は、アジア太平洋地域の他国と比較して発展の初期段階。今後の成長余地は大きいと見られている。