2026年7月16日、世界的な旅行プラットフォームを展開するOmio Group(オミオ・グループ)は、欧州鉄道予約のグローバル配信網を持つRail Europe(レイルヨーロッパ)を買収する契約を締結したと発表した。Omioは、買収後もレイルヨーロッパを既存ブランドとして事業を継続する方針を示している。
ドイツ・ベルリンを拠点とするオミオ・グループは、2013年に設立。鉄道、航空機、バス、フェリーといった複数の異なる交通手段をシームレスに組み合わせて移動を最適化する旅行プラットフォームとして、一般消費者向け(B2C)の予約サイト「Omio」や旅行検索ブランド「Rome2Rio」などを傘下に持つ。テクノロジー領域に強みを持ち、グローバル展開をおこなっており、2026年3月には日本市場への参入を発表した。
一方、買収対象となるレイルヨーロッパは、フランス拠点で90年の歴史を持つ。70ヶ国以上で約2万5000の旅行代理店やパートナーと提携し、企業間取引(B2B)の広域の販売網や鉄道に関する深い専門知識を有している。
今回の買収が完了すれば、世界の交通事業者と旅行事業者を連携する巨大なネットワークが誕生し、両社の強みを活かした大きな相乗効果が期待されている。独立したブランドとして事業を継続するレイルヨーロッパは、Omioの持つ技術基盤を活用できるようになる。
今回の買収の背景には、グローバルな鉄道旅行市場の急速な拡大がある。欧州各国の政府は、自動車や航空機から鉄道への移行を促すインフラ投資を積極的におこなっており、世界の鉄道市場は2032年までに3000億ドル(約48兆円)を超えると予測されている。オミオ・グループのB2B責任者は、「旧来型のシステムに縛られてきた業界にテクノロジーと規模を提供し、誰もが手頃で接続しやすい鉄道旅行を実現する」と、その意義を語っている。
なお、本買収手続きは、企業の事業再編などの重大な決定事項に対して助言や意見を出す権限を持つフランスの従業員代表機関「CSE(社会経済委員会)」による協議プロセスを経て完了する予定だ。
※ドル円換算は1ドル160円でトラベルボイス編集部が算出

