旅行サイト一括比較(メタサーチ)に新たな展開、世界大手のスカイスキャナー社と「Travel.jp」が業務提携へ

旅行サイト横断比較検索のスカイスキャナーは、旅行情報サイト「Travel.jp」を運営するベンチャーリパブリックとの業務提携を発表した。今後、スカイスキャナーのAPIを通じて「Travel.jp」に海外航空券比較のコンテンツを提供していく。この提携によって、「Travel.jp」では、日本発着の国際航空券だけでなく、世界の都市を発着する各種航空券の検索が可能に。また、表示される海外航空券の情報は、すべて燃油サーチャージ込みの料金で、リアルタイムで空席があるものだけが表示されことになる。

スカイスキャナーは、航空券やホテル、レンタカーを販売すオンライン旅行会社(OTA)や航空会社などの情報を一括して比較検索できるメタサーチ。2003年に英国で誕生して以来、ユーザーの支持を得て急成長を見せている。昨年からは、日本市場への本格展開を目指して、シンガポールに日本チームを設置して活動を強化してきた。

今回のベンチャーリパブリックとの連携は、こうした日本市場での本格展開の一環で、より多くの日本人ユーザーへのリーチを狙ったもの。一括検索の利便性をユーザーに体感してもらうことで、同社のブランド認知を高めたい考え。同社は日本国内のOTAやメタサーチとの連携を目指した活動を進めており、今後もこうした展開が活発化していくものとみられる。

一方、ベンチャーリパブリックの「Travel.jp」は、大手旅行会社を含む約200社が販売する格安航空券、国内外パッケージツアー、国内宿泊施設を一括検索・比較することができる日本国内版のメタサーチ。今回の提携で、海外航空券や海外ホテルのリアルタイムな検索機能が備わることになる。先般、NTTドコモとの連携でスマホからdメニューで国内航空券の一括検索機能を提供することを発表したが、今回のスカイスキャナーとの連携で海外航空券をdメニューで提供することも視野に入る。

なお、スカイスキャナー社によると、同社のメタサーチ同士での提携は日本市場が初めて。他市場では、旅行情報サイトとの連携にとどまっている。今回の連携は、2012年から2013年の消費者のモバイル(スマホ)シフトによる同社の戦略転換に「大きなインパクトがある(広報)」と説明している。

(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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