イタリア高速列車「イタロ」が新ルート計画を発表、新車両の追加などサービスも拡充へ 【動画】

イタリアの高速列車が日本人旅行者の獲得に積極姿勢だ。このほど伊・NTV社より、国際セールス担当ディレクターのコンスタンツア・ガーリー氏が来日。同社が運航する「イタロ」の最新事情を説明した。イタリアでは、ミラノ万博が開幕。今のところ影響は軽微であるものの、夏に向けて需要が増しているという。 *画像は左:レイルヨーロッパ ジャパン 加々美恵理氏/右:NTV社ガーリー氏

「イタロ」は、2012年に運航を開始してから4年目。運航するNTV社には、フェラーリ、トッズなど高級ブランドが出資しており、フェラーリカラーの高級感ある車両デザインが象徴的なイタリア初の民間会社による高速列車だ。

乗客数は、2012年の205万人から2014年には655万人に拡大。定時率は2012年から2014年の間、約95%前後を維持しており、ガーリー氏は町の中心部から町の中心部をつなぐ高速列車の利便性の高さを強調。また、民間企業による運営のため、「ストライキが発生しない」ことをアピールした。

現在、「イタロ」はローマ、ナポリ、フィレンツェ、など、イタリア国内の10都市15駅で運航している。ガーリー氏によると、2015年末までには新たにミラノ/ヴェネツィア間を開設する予定(一般路線と共用のため高速運転ではない)。一方、今年はアドリア海沿岸のリミニやアンコーナへのルートを廃止する計画だ。また、ローマの発着駅をテルミニ駅とティブルティーナ駅の2駅として2015年末までにはすべて両駅に停車するようになる。

同社はサービスの充実にも注力しており、各駅には、すべての乗客が利用できるラウンジを設置し無料Wi-Fiを提供。車内ではスーツケースなど大きな荷物を座席から離れた荷物置き場に置く際に安全面を考慮して鍵やモニタを設けている。今年は、新たな車両カテゴリとして「エクストラ ラージクラス」を2015年2月から導入。上位クラスの座席を利用しながらサービスを簡略化して料金を抑え、座席配置を1-2としてビジネス利用や一人旅の旅客にも配慮した。

【動画】italo「イタロ」を紹介するNTV社の動画

なお、「イタロ」にとって日本人旅行者は北米市場に次ぐ第2の市場。NTVとしては、日本を重要市場ととらえており、今後も販売に注力していく方針だ。

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(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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