スマホが客室キーに、米ホテル向けソリューション企業が全米で事業拡大を狙う

ホテルサービス向けにモバイル・ソリューションを提供しているルームキー・テクノロジーは、投資家から100万米ドルのシード・ラウンド資金調達(設立直後の会社が、事業の種しかない状態で出資を募ること)を行った。ルームキー・テクノロジーは、スマートフォンを部屋のカギとして利用するアプリを開発・提供している。現在、同社のアプリはマイアミ、ニューヨーク、シカゴの約30ホテルで利用されているが、今回の資金調達により、全米のブランドホテルやブティックホテルへサービスを拡大していきたい考え。

旅行者の70%がスマートフォンによるモバイルチェックインや部屋の選択、あるいはルームキーとしての使用を望んでいるという調査があるほか、ホテルそれぞれのアプリよりもひとつのアプリですべてのサービスが受けられることを好む旅行者が多いというコーネル大学の調査結果もあることから、同社では今後さらに需要は高まると見ている。

同社が提供するアプリ「RoomKey (iOS)」は、ルームキーとして利用できるだけでなく、フロントデスクを通さずに予約、チェックイン、部屋の選択も可能。さらに、部屋のアップグレード、レイトチェックアウトのアレンジ、ルームサービスなどについてスタッフと直接やり取りできる機能も搭載している。

宿泊施設がこのアプリを利用するには、RoomKeyプラットフォームを現在の管理システムに入れる必要があるが、同社では数分で入力可能としている。また、対応するBLEドアの設置についても、ホテルドア業者のAssa Abloy Hospitalityなどと提携しており、数週間で完了するとしている。同社によると、まずモバイル予約やメッセージ機能などのデジタル対応サービスを取り入れたのちに、チェックイン機能やルームキー機能を加えることも可能のようだ。

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