KNT-CT連結決算、2015年12月期は減収増益、個人旅行は営利120%増、特別損失計上も

KNT-CTホールディングスの2015年12月期(2015年1月1日~12月31日)の連結業績は、売上高が前年比2%減の4249億3000万円、営業利益が89.3%増の63億9400万円、経常利益が62.7%増の66億6800万円、当期純利益は43億4000万円となった。

今期は同社が保有する関係会社株式のうち実質価額の低下がみられ回復可能性が低いと判断されたものを対象に、個別決算で5億6600万円を特別損失として計上。また、資本準備金(122億2605万)のうち43億9545万円を資本余剰金に振り替え。その後、同額を繰り越し利益余剰金に振り替えることで欠損を補う処理をしている。


個人旅行事業

個人旅行事業では、国内旅行商品「メイト」、海外旅行商品「ホリデイ」で顧客ニーズに対応する一方、歴史、自然、スポーツなどをテーマとした独自性のある旅行で高品質・高付加価値旅行を充実。創立60周年記念事業として取り組んだ企画商品なども好調を記録。ネット予約「e宿」に加え店舗での販売も積極的に強化した。クラブツーリズムは、独創性を反映した企画に注力したほか、バリアフリー旅行をはじめシニア層向け家事代行サービスにも参入。海外旅行は円安やテロの影響などで売上高が微減となったものの、各種経費の節減などで営業利益は大幅増を達成した。

  • 個人旅行事業連結:売上高 2457億500万円(前期比 2.0%減)
  • 個人旅行事業連結:営業利益 36億8600万円(前期比 122.8% 増)

 

団体旅行事業

団体旅行事業では、法人・団体などへの提案型営業を強化してMICE市場に注力。ミラノ国際博覧会への送客や企業・学校を中心に成果をあげた。スポーツ分野では、「東京マラソン 2015」 や 「春の高校バレー」などで前年を超える実績を確保。地方創成を目的に、プレミアム商品券を活用した消費喚起型事業を展開したほか、全国の道の駅を拠点とした観光客誘致は異業種連携を通じて実施。次世代型の観光モデル「スマートツーリズム」といった新たな展開でも注目を集めた。前期と比較すると大型イベントの反動減により売上高と営業利益のいずれも前年を下回る結果となった。

  • 団体旅行事業連結売上高:1014億9000万円(前期比 3.9%減)
  • 団体旅行事業連結営業利益:17億6600万円(前期比 0.6%減)

なお、2016年2月12日開催の取締役会にて、定款の一部変更が決議された。これまで1月1日から12月31日までとしていた事業年度を4月1日から翌年3月31日までと変更。連結子会社と決算期を統一することになった。3月30日開催予定の定時株主総会を経て確定する。


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