星野リゾート、日本旅館「星のや東京」の概要発表、フロア毎に「お茶の間」も、7万8000円から

星野リゾートは、2016年7月20日に東京・大手町に開業する。このほど開催されたプレス発表会では、地下2階、地上17階建て、総客室数は84室となる「星のや東京」の概要を公開。コンセプトは「塔の日本旅館」。館内では、玄関から靴を脱ぐスタイルとするなど東京の中心地に日本旅館の文化を再現する。

発表会では、星野佳路代表が「東京に日本旅館というのが重要」と力説。新たなホテルが、世界に対して “日本旅館”という新カテゴリとして位置づけられるきっかけとなることを「何としてもやっていくテーマ」と強調した。以前より、星野氏は東京の開業を世界進出のために重要視してきたが、あらめて「星のや東京」がグローバル展開の一部として今後の活動を後押しする存在であるとの考えも示した。

こうした方針のもと、発表された「星のや東京」の概要は以下のとおり。東京の中心地、大手町のビルの谷間で、日本らしさや日本の文化にこだわった旅館が展開されることになる。

外観(1/30の建築模型)

建築設計は東利恵氏が担当。外観は江戸小紋のモチーフをイメージ。近くによると柄が見えるが、遠目には柄が見えないという小紋の特徴を生かした江戸時代に生まれた日本らしいデザイン表現を演出した。

ランドスケープは長谷川浩己氏。日本旅館の前庭でありながら、東京駅前の都市広場である空間を目指し、広場には着物の帯を散らしたイメージのデザインを配置した。

客室は、1フロアに6室。フロア毎の客室間の中央に「お茶の間」を設置し、そのフロアがひとつの旅館となるイメージにとした。また、カンファレンスルーム、茶室も用意し、MICE(会議やイベント)でも活用もできる施設となっている。

お茶の間ラウンジ

各階のエレベーターを降りると、目の前に「お茶の間ラウンジ」と名付けたフロア滞在者限定の空間を設置。「星のや」の定番である“ごろごろソファ”やワーキングデスクも用意した。

朝には味噌汁やおにぎりの朝食を、昼間はお茶や菓子、夜は日本酒・焼酎などアルコールを提供する。一部を除いて客室料金に含まれるサービスとなり、常駐するスタッフにオーダーが可能。

星のや東京:お茶の間ラウンジ(1/30の建築模型)

客室は2種類の和室

客室は基本的に2カテゴリ。特徴的なのは、日本旅館でのカギの使い方を意識したこと。客室のカギで「ロック」「アンロック」(施錠するかどうか)を選択できる。これは、お茶の間を利用しやすくすることで日本旅館らしさを体感してもらうものだという。各部屋のイメージは以下。

**客室:桜、百合(約50平方メートル/定員2名)

竹素材のクローゼットや障子が特徴。和室にツイン、ダブルを用意した。

客室:桜(1/30の建築模型)

**菊(約80平方メートル/定員3名)

各フロアの角部屋に配置。寝台にはシングルの布団を3枚並べることができる。

客室:菊

このほか、宿泊者限定で利用可能な「大手町温泉」(15時~翌12時)は、男女内風呂・露天風呂を用意した。最上階の17階に配置した露天風呂は、周囲の高層ビルからのぞき込めない配慮を施したデザインで、スパも併設。また、「星のや」で宿泊者に提供している滞在着は、気軽に皇居まで散歩ができる着物を開発しているところだという。

星野氏は、「インバウンド比率はそこそこ高くなるとみている」。一方、日本人の観光需要が日本の観光産業を支えているとの実態から、「まずは、日本人に使ってもらうのが重要」と考え。日本人に評価を受けてこそ、本物として外国人に選ばれるという流れを作り出していく方針だ。大手町という立地上、金融関係のエグゼクティブの利用にも期待がかかる。

宿泊料金は1室7万8000円から。公式サイトでの一部客室の予約受付開始しており、予約の状況は順調(総支配人:菊池昌枝氏)だという。

トラベルボイス編集部:山岡薫

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