2017年度の航空関連予算は3891億円、テロ対策の設備強化や地方空港の受け入れ支援など

2016年12月22日、政府は2017年度(平成29年度)予算案を閣議決定した。航空局関係予算案は歳入/歳出で昨年度の3845億円を上回る3891億円を計上した。

「明日の日本を支える観光ビジョン」「日本再興戦略2016」などを踏まえ、(1)首都圏空港の機能強化、(2)観光ビジョンの実現と地方創生のための航空ネットワークの拡大、(3)セキュリティ・セイフティの万全な確保を3つの軸に据えた。航空の安心・安全のみならず国際競争力の強化や観光立国推進、地方の活性化につなげる内容で、地方空港への受け入れ整備・支援事業強化も盛り込まれた。

首都圏空港の機能強化

首都圏空港では、2020年までに羽田・成田両空港の空港処理能力を約8万回拡大することに取り組む計画を継続して推進。その目標に沿った取り組みが中心となる。

羽田空港では、2017年度予算609億円(昨年度498億円)を計上し、交通経路見直しに必要な、航空保安施設や誘導路などの施設整備、CIQ(Customs:税関、Immigration:入管、Quarantine:検疫)施設整備、環境対策などを実施。また、駐機場や国際・国内の乗継ぎ経路の整備に加え、耐震対策や老朽化対策を進めていく。

成田空港は39億円(昨年度49億円)を設定。継続中の震災対策強化や耐震対策を進めるほか、CIQエリアを中心に、ターミナルビル全体の利便性向上に向けた実施設計をおこなう。また、第3滑走路の整備を含めたさらなる機能強化策について、地域住民への説明を進めていく。

観光ビジョンの実現と地方創生のための航空ネットワークの拡大

関西空港・伊丹空港は38億円を計上(昨年度83億円)。2016年4月におこなわれた 運営権の設定(コンセッション)による関西エアポート社の運営と並行し、航空保安施設の更新などを実施する。

中部空港では24億円(昨年度12億円)を計上。LCCの新規就航などに伴う完全24時間化実現に向けた施策として、地元関係者と連携してさらに需要を拡大。航空保安施設の更新に加え、LCC専用ターミナルビル(CIQ施設)整備を進める。

一般空港の予算額は838億円(昨年度819億円)。那覇空港や福岡空港で滑走路増設事業を継続するほか、ターミナル施設の機能強化をおこない受け入れ環境向上を進める。また、熊本空港ターミナル地区の再建を実施。地震災害時の緊急物資輸送拠点としての機能確保や基本施設・完成施設の耐震対策もおこなう。

空港路整備では322億円を計上(昨年度319億円)。統合管制情報処理システム整備や航空路完成空域の再編整備などの事業を行う。

そのほか、新たに非公共予算として10億円、一般空港等888億円の内数を「観光ビジョンの実現と地方創生に向けた地方における国内外航空網の強化」に設定し、地方空港への新規就航・増便を促進する。ここでは、高い誘客・就航促進に取り組む地方空港を「訪日誘客支援空港(仮称)」と認定し、国管理・地方管理空港などにおける着陸料割引や補助、グランドハンドリング経費の支援などを進める計画。また、CIQ施設整備やボーディングブリッジ設置などの支援を通じ、増加する旅客の受け入れ環境高度化を図る。

セキュリティ・セイフティの万全な確保

航空保安対策には19億円(前年度3億円)を割り当て、引き続き「テロに強い空港」を目指す取り組みを推進。ボディスキャナーのほか最新式の機器導入を進めるものとし、2017年度に那覇・鹿児島など8空港に導入。当初の予定を1年前倒しし、2019年のラグビーワールドカップ日本大会開催までに全国主要空港への導入完了を目指す。

また「国産旅客機開発に伴う安全審査」に1億1100万円(前年度8400万円)を割り当て。無人航空機(ドローン)の安全対策としては8500万円(前年度1000万円)を充当し、適切な認可承認の実施と飛行監督体制の確立を目指すものとしている。

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