新税「国際観光旅客税」(いわゆる出国税)は2019年1月7日から、出国1回で一律1000円 ―2018年度税制改正大綱

与党は、2018年度予算編成大綱と税制改正大綱を決定した。予算編成にあたっては、財政健全化路線を堅持しつつ、経済再生を積極的に進める方針。税制改正大綱では「働き方改革」「生産性革命」の実現を税制面から後押しする内容に加え、「国際観光旅客税(仮称)」の創設を盛り込んだ。

「国際観光旅客税(仮称)」の税率は出国1回につき1000円に設定。2019年1月7日以後の出国に適用する。財源の使途については「日本人出国者を含む負担者の納得が得られ、先進的で費用対効果が高く、地方創生をはじめとする重要な政策課題に合致するもの」に充当。具体的には、ストレスフリーな旅行を実現するための環境整備、国内の魅力に関する情報入手の容易化、地域固有の文化や自然などを活用した観光資源整備を通じた体験・滞在の満足度向上につなげる施策に充てることを想定する。

納税義務者には、日本から出国する観光客など(船舶や航空機の乗務員は除く)を設定。課税対象は国際船舶または航空機で、非課税対象者は(1)航空機により入国後24時間以内に出国する乗り継ぎ旅客者、(2)天候その他の理由により日本から寄港した国際船舶に乗船していた旅客、(3)2歳未満の者。

納税地は、国内運送業者による特別徴収の場合はその住所の所在地、国外運送事業者による場合は出国する港の所在地とする。

また、外国人旅行者向けの消費税免税制度の利便性向上に関する手続きの電子化やペーパーレス化の推進のほか、免税販売対象となる下限額の判定基準を見直し、一定条件下では一般物品と消耗品の合算を認める措置を講じるとしている。

なお、税制改正大綱では、企業向けの内容として、中小企業の円滑な世代交代や事業承継税制を拡充することなどを含む方針も示している。

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