今年2月4日からの「春節連休」、中国人旅行者数は約4億人に、日本国内のタビナカ対応や予約状況を整理した

いよいよ、中華圏の2大大型連休のひとつ、旧正月の「春節」休暇がスタートする。2019年の中国の春節は2月5日で、休暇期間は2月4日~10日の7日間。日本での新暦の正月同様、人々はこの大型連休の機会に帰省や旅行に出かけるが、その規模は中国では今年、約4億人に達する見込みだ。この数値は、三井住友アセットマネジメントが中国春節休暇に関するレポートで発表。日本国内の観光産業の対応などとあわせて、春節の状況をまとめた。

中国市場の動向、フライト数は北京空港がトップ

中国では春節休暇期間の前後を含む特別輸送体制「春運」期間を設けているが、中国政府は今年の同期間(1月21日~3月1日の40日間)に鉄道や飛行機などの交通機関で移動する延べ旅客数は、前年比0.6%増の29億9000万人の見込みと発表(国務院新聞弁公室)。実に、国民1人が2回以上、帰省を含む旅行に出かけることになる。

さらに中国の旅行メディアchinatravelnewsは、中国航空当局の情報としてこの期間中に航空便運航が53万2000便、1日当たりの座席供給量が230万席超となるという数値を報じている。航空便の利用者はミレニアル世代が中心で、約68%以上が1980年~1990年代生まれの世代だという。

航空データの専門企業OAGは、同社の航空スケジュールデータ(2019年2月4日~10日の7日間)から、中国の航空会社と空港のフライト数でランキングを発表した。

航空会社別 フライト数ランキング(便数)

1位 中国南方航空 (10,144)
2位 中国東方航空 (9,911)
3位 中国国際航空 (6,168)
4位 海南航空 (3,642)
5位 深セン航空 (3,586)

空港別 フライト数ランキング(便数)

1位 北京首都国際空港 (3,485)
2位 広州白雲国際空港 (2,541)
3位 上海浦東国際空港 (1,984)
4位 昆明長水国際空港 (1,471)
5位 西安咸陽国際空港 (1,466)


JTBでは2ケタ増の推移、前年比2倍の送客となった商品も

需要の旺盛な春節期間は、日本のインバウンド関連事業者にとっても、一番の稼ぎ時。JTBでは訪日個人旅行者向け旅行サイト「JAPANiCAN.com(ジャパニカン)」で、半年前の2018年9月から最大2万円の早期割引キャンペーンを始めるなど、早々に各種施策を展開した。

商品企画でも趣向にあわせた内容に工夫し、訪日向けパッケージツアー「サンライズツアー」では春節期間限定の「白川郷民家園貸切ライトアップ」で100名以上を集客したほか、新商品「冬の絶景『第一只見川橋梁』ビューポイントアクセスバスプラン」でも、春節期間中に中国のほか台湾、香港などの中華圏から多数の予約を獲得。蔵王の樹氷を雪上車で訪れる関連商品も拡充した。

こうした取り組みもあり、サンライズツアーの春節期間の取扱人員数(中国、台湾、香港)は前年比13.9%増で推移。「網走流氷観光砕氷船・おーろら」は146.4%増と2倍増、蔵王の樹氷の雪上車で巡る関連商品は10倍以上の予約になっているという。

タビナカ需要や春節きっかけの需要にも期待

春節休暇がせまった間際にも、各社は春節に絡めた各種キャンペーンなどで、集客のチャンスを作り出している。

高級宿泊予約「Relux(リラックス)」を運営するロコ・パートナーズでは2月4日~17日まで、春節にあわせたキャンペーンとして、アジア圏のユーザーを対象に「8回使える8%OFFクーポン」を提供。クーポンでの予約期限は2月24日、宿泊期限は3月31日とし、春節休暇以降の需要獲得を図る。

また、タビナカ体験予約「アクティビティジャパン」では1月10日、新たに中国語(簡体字)と韓国語のサイトを開設。春節を前に、出発間際~タビナカの中国人と韓国人旅行者に対応する体制を整えた。

一方、中国市場での営業力の強いプリンスホテルでは、春節にあたる2月5日から、中国モバイル決済サービス「WeChat Pay」を、全国のホテル、スキー場、ゴルフ場に順次導入する。すでにプリンスホテルでは2018年7月に中国モバイル決済サービス「Alipay」の導入を開始しているが、今年の春節からは中国2大モバイル決済サービスへの対応を開始し、訪日客のキャッシュレス化に対応する。また、台湾のキャッシュカード「台湾金融カード」決済サービスも同様に順次導入し、中国と台湾の集客を強化する方針だ。

なお、JTBの春節期間の予約状況によると、宿泊エリア別では1位北海道(25.4%)、2位大分県(7.0%)、3位岐阜県(6.3%)、4位山梨県(4.6%)、5位神奈川県(4.4%)の順(2月2日~2月11日、ジャパニカンの集計)。北海道の人気が根強いものの地域分散は進んでおり、言語別では香港、台湾は1位の北海道のシェアは13%と下がり、2位に岐阜県が浮上する。

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