「観光型MaaS」の実証実験で中間結果、伊豆エリアでJR東日本や東急ら、専用アプリのダウンロード好調もデジタルパスで苦戦

東京急行電鉄(東急電鉄)、東日本旅客鉄道(JR東日本)、ジェイアール東日本企画はこのほど、2019年4月から伊豆エリアで実施している「観光型MaaS」実証実験の中間結果を発表した。鉄道、バス、AIオンデマンド乗合交通、レンタサイクルなどの交通機関をスマートフォンで検索・予約・決済し、目的地までシームレスに移動できる2次交通統合型サービスの実証実験を、4~6月のPhase1、9~11月のPhase2の2回、計6カ月間にかけて行っているもの。伊豆は車での観光客が多いが、2次交通の利便性を高め、観光客の新たな周遊を促進する狙いがある。

その結果、前半4~6月のPhase1期間中、専用MaaSアプリケーション「Izuko」のダウンロード数は、当初6カ月間の目標値だった2万ダウンロードを5月27日に達成。静岡デスティネーションキャンペーン効果もあって急伸したとみられ、3カ月間で2万3231ダウンロードとなった。一方で、計1万枚の販売を目指す、鉄道とバスが一定エリアで乗り放題になるデジタルフリーパスと、観光施設の割引入場券の機能を持つデジタルパスは、1045枚にとどまった。下田地区で新たに運行した「AIオンデマンド乗合交通」の利用者は、延べ1051人、1日平均13人だった。

今後については、実証実験休止となる7~8月に「Izuko」を通じて伊豆急行線沿線で提供する特典をアピールするとともに、実行委員会で9月からのPhase2の展開を精査。詳細を8月下旬に発表する。

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