西オーストラリア州政府、独自の観光業界支援プログラムを立ち上げ、中小事業者に現金給付

西オーストラリア州政府は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための旅行規制によって、州内の観光業界が前例のない被害を受けていることから、今後の事業再開に向けた州独自の支援として総額1440万豪ドル(約9億9000万円)の「ツーリズム・リカバリー・プログラム」を打ち出した。

西オーストラリア州では、2020年5月18日から地域内の旅行やその他の規制を段階的に緩和する。これを受けて、州政府は地元観光業者が新しい環境での事業再開に向けた準備を行えるように支援する。

プログラムでは、最大1600社の中小事業者に現金を給付するために総額1040万豪ドル(約7億1400万円)を拠出する。このうち、緊急支援が必要な個人事業主、従業員4人以下の会社、あるいは納税額が年間100万豪ドル(約6800万円)以下の会社などのに対して、緊急支援として6500豪ドル(約44万6000円)を交付する。

このほか、400万豪ドル(約2億7400万円)の「観光事業存続交付金」を創設。特にこ厳しい局面にある観光事業に対して、2万5000豪ドル(約172万円)から10万豪ドル(約687万円)の範囲で財政支援する。これは、州内でも特に旅行規制の影響を受けているエリアにある事業者、あるいはこの支援がなければ、さらに困難な状況に追い込まれる事業者が対象。また、地元固有の体験を提供している事業者も対象となる。

申請には、リカバリーおよびマーケティングプランの提出が求められ、この資金の活用方法を明確にし、どのように商品、サービス、体験に活用していくのかを示す必要がある。

このプログラムの立ち上げに当たっては、西オーストラリア州政府観光局の新型コロナウイルス・業界サポートチームが、州内の観光事業者から必要な支援について情報を収集した。

※円換算は1豪ドル68円でトラベルボイス編集部が算出。

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