サービス連合の春闘2022、3年連続で1%以上のベア要求、労働条件の引き下げ交渉には回復条件も

サービス・ツーリズム産業労働組合連合(サービス連合)は2022年1月27日、2022年の春季生活闘争(春闘)で、賃金を一律に引き上げるベースアップ(ベア)の要求水準を1%以上とすると発表した。新型コロナウイルス感染症の発生から約2年が経過し、依然として厳しい状況にあるが、今年度も従来からの中期的な賃金目標「350万円・年収550万円」を堅持し、取り組みを進める。

早期退職などで組合員は1割減少

ベア要求の1%以上は3年連続。サービス連合会長の後藤常康氏は同方針について、「オミクロン株の出現もあって大変厳しい状況にあり、一筋縄ではいかないだろうが、これから飛び込んでくる若い世代の含め、将来を見すえたときに産業として魅力を失うわけにはいかない」と語った。

ただ、2021年の35歳の年収試算(サービス連合加盟組合対象の調査)は、ホテル・レジャー業では326万円程度、ツーリズム・航空貨物業で409万円程度と厳しい状況。サービス連合の組合員も4万3062人と、前年に比べ4023人も減少した。大手など早期退職を募集した企業があったのに加え、一時金の支給見送り、賃金がカットされた労働組合も少なくない。要求方針ではベア1%以上の対象を「実質的な賃金改善が可能な労働組合」としたほか、「引き下げられた賃金水準の回復、改善に取り組む」ことも織り込んだ。また、今後、労働条件の引き下げに関する交渉をおこなう状況となった際は、回復条件をつけることとした。

ツーリズムの夏冬ボーナスは平均0.5カ月

また、サービス連合によると、2021年秋闘で12月16日までに合意・妥結した58組合の冬期一時金支給月数は、単純平均で0.73カ月(2020年0.36カ月)となった。業種別では、ホテル・レジャー(31組合)が平均0.6カ月(同0.46カ月)、旅行会社を含むツーリズム・航空貨物(26組合)は平均0.89カ月(同0.26カ月)だった。このうち、ツーリズム(21組合)は平均0.49カ月。支給見送り、「特別慰労金」対応を取った企業もある。

夏冬の年間一時金の結果では、集計可能な83組合の単純平均で平均1.23カ月(2020年間1.13カ月)。業種別では、ホテル・レジャー(28組合)の平均は1.01月(同1.13カ月)、ツーリズム・航空貨物(45組合)の平均は1.39カ月(同1.43カ月)だった。このうち、ツーリズム(35組合)の平均は0.5カ月と、コロナ禍が長引くにつれ、業種間による違いも鮮明になっている。ホテル・レジャー、ツーリズムは引き続き厳しい状況にある一方、国際航空貨物では輸出入の増加などによって、業績が堅調だった。

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