【年頭所感】ナビタイムジャパン トラベル事業部長 毛塚大輔氏　―「タビナカでの移動と消費」に焦点、観光活性化に貢献

ナビタイムジャパンのメディア事業部兼トラベル事業部事業部長の毛塚大輔氏が、2023年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

毛塚氏は昨年、観光需要が力強く回復していく中で、既存サービスの機能拡充に加えて、個人や法人向けの新サービスの提供を開始したことを説明。2023年はインバウンド市場の「タビナカでの移動と消費」にフォーカスし、人と企業、地域、体験をつなぐハブとして、移動需要の創出と消費拡大につなげるサービス・プロダクトに進化させ、観光の活性化に貢献していく意欲を示している。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。

2023年　年頭所感

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

日頃より関係企業の皆様には、多大なるご支援とご協力をいただき、心より感謝申し上げます。

私どもは、ナビタイムジャパンのコア技術である「マルチモーダルな経路探索技術」と、「ロケーションデータ」、「移動ログデータ」を活用し、トラベル事業として、国内旅行者には『NAVITIME Travel』を、訪日外国人旅行者には『Japan Travel by NAVITIME』を提供しています。また、これらの旅行サービスを自治体・DMO、観光事業者をはじめ、観光市場に関わる企業の皆様向けに、OEM・パッケージ提供、プロモーション支援等の観光ソリューションを提供しております。

昨年は、観光需要が力強く回復していく中で、既存サービスの機能拡充だけでなく、新サービスの提供も開始しました。

「個人向けトラベル関連機能の拡充、新サービスの提供」

『NAVITIME Travel』にて、予約できるホテルの拡充、決済手段の拡充を行いました。『NAVITIME』アプリにおいては、日本から海外までのルート検索ができる国際間トータルナビ機能のエリア拡張を行い、台湾、ハワイ、グアムに加え、シンガポール、タイの地図に対応し、国際間および現地でのナビゲーションが可能となりました。

また、SDGsの観点で、『moveco＜ムブコ＞』という移動エコ活アプリをリリースいたしました。日常や旅行の移動の中で環境負荷の低い移動方法を選択したり、エコスポットに行くことでマイルをためることができ、手軽に自分のペースで、サスティナブルな社会の実現に貢献するサービスとなります。

「法人向けにプランニング機能を拡張」

また、法人向けに、「旅行プランニング技術」を活用した２つのサービスを新たに提供開始いたしました。

1つ目は、『行程表クラウド』という、個人・団体旅行、MICE等における行程表作成業務をサポートする、旅行会社や貸切バス事業者向けのサービスです。100社以上の事業者様にお試しいただき、ご意見ご要望を開発に反映させて、本格的にサービスローンチをしました。大型車に特化したルート検索、新幹線・飛行機など移動手段を組み合わせた行程作成、新規開通道路や交通規制情報など交通データの量と鮮度といった強みを活かすことで、事業者様の業務効率化支援、安心安全な旅行や観光バスの運行に寄与できればと考えております。

「観光ソリューションの提供」

2つ目は、『NAVITIME Travel Platform』で、地域やエリアの観光周遊の課題を解決する観光パッケージとして、観光コンテンツや移動情報の提供からユーザーの行動分析までをワンストップで提供します。

当社が保有する観光スポット情報と、経路検索技術を活用したプランニング技術を、事業者様のサービスに組み込むことができます。今後はプランニング機能を軸にデータ分析を強化していきます。行動分析、プロモーション、旅行商品の企画、モデルコース作りに活用したり、コンサルティング事業に展開するなど、マーケティングデータを強化することで、観光周遊の課題解決に貢献して参ります。

「インバウンド需要回復に向けて」

昨年は、世界的なパンデミックにより国内市場に軸足を置いておりましたが、2022年9月の入国制限緩和以降、『JapanTravel by NAVITIME』の利用が増加し、2022年11月には2019年のラクビーW杯開催月を上回る利用者数にまで回復しております。旅ナカでの利用はまだ40%程度ですが、自国でアプリをダウンロードし、観光スポットや交通に関する情報収集やルート検索などプランニングとして使われており、今後の旅ナカでの利用に期待が高まる状況となっています。

2023年は、インバウンド市場における「旅ナカでの移動と消費」に焦点を当て、人と企業・地域・体験を繋ぐハブとして新たな移動需要創出と消費拡大に貢献できるようなサービス・プロダクトに進化させ、様々な業界、業種の皆様と一緒に観光業界全体の活性化に貢献していきたいと考えております。

本年も一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社ナビタイムジャパン

メディア事業部 兼トラベル事業部 事業部長　毛塚大輔