長野市戸隠で、歴史建築活用した「分散型ホテル」事業が始動、第1弾ホテルを開業、第2弾は茅葺古民家の改修

長野市戸隠地区の内外の事業者が共同で設立したawai社は、空き家となった歴史建築を活用した分散型ホテルプロジェクトを始動する。第一弾として、かつての公民館「旧中社公会堂」を活用し、ホテル「RITA 戸隠」とフレンチレストラン「awai」を2023年4月28日に開業する。

ホテル「RITA 戸隠」は2室で、木造建築の美しさを活かした空間と、神社参道のまちなみを望む客室が特徴。フレンチレストラン「awai」では、戸隠の風土を味わうオリジナルディナーコースのほか、ランチ、カフェも営業する。

戸隠は宿坊群・門前町のまちなみが残る、国の重要伝統的建造物保存地区。一方で、若者の流出や高齢化、宿坊などの後継者問題、空き家の増加が課題になっている。地元メンバーに加え、全国から募集し、まちづくりの経験を積んだ20代女性マネージャー、30代のフレンチシェフが移住し、地域をともに盛り上げる。

また、プロジェクト第二弾として、元茅葺古民家を一棟貸しの宿泊施設として2023年中に復活させる計画。20年以上空き家だった茅葺屋根は一部崩落しており、戸隠で活動する茅葺職人の協力のもと、地域内外の人々をワークショップ形式で巻き込むことで、手間とコストがかかる茅葺屋根の維持管理の課題解決に取り組む。同社は、田植えや屋根の葺き替えなど、家族だけでは対応しきれない費用や労働などを、地域社会で補い合う相互扶助の仕組みである“結”の文化をあらためて構築したいとしている。

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