
大分県別府市の一也百(はなやもも)は、2025年7月12日、鉄輪(かんなわ)温泉の登録有形文化財「旧冨士屋旅館」庭園内に、ライフスタイルホテル「冨士屋ホテル」を開業する。客室数はスイート含む17室で、「地獄蒸し」で料理ができるキッチン、大浴場、ルーフトップ、カフェラウンジ、コンサートホール、ギャラリー、セレクトショップなどを備える。
旧冨士屋旅館は、別府で唯一現存する明治の旅館建築で、1996年まで旅館として営業していた。老朽化に伴い営業を停止した際に解体する予定だったが、「冨士屋Hall&Gallery一也百」として再生。文化・芸術拠点として鉄輪の温泉文化を醸成してきた。今回、30年ぶりに「宿」としてよみがえることとなる。
新しくオープンする「冨士屋ホテル」は、大分県で初となるCLTパネル工法3階建ての宿泊施設。国産木の特性を生かしながら、通気性と断熱性の双方を持ち、再利用可能。地熱によるサステナブルな生活が根づく鉄輪エリアの未来のまちづくりを見すえ、この建築方法を採用したという。
客室は「冨士屋リビングスイート」(1泊1室11万8000円~)から、1人でも過ごせる「Toji ROOM」1泊1人1万8000円~、2泊から受付)までさまざまなタイプを用意する。また、“Living Hotel”をコンセプトとし、温泉の地熱を活用した暖房、鉄輪の伝統的な調理法である「地獄蒸し」、「むし湯」なども楽しめるようにした。
「地獄蒸しキッチン」を完備:報道資料より
客室の「冨士屋リビングスイート」:報道資料より