HIS、2025年夏休みの予約動向を発表、海外・国内ともに予約数1割増、海外人気のホノルルは為替や増便が影響

エイチ・アイ・エス(HIS)が2025年夏休み旅行の予約動向を発表した。海外旅行、国内旅行ともに予約者数が前年比で1割弱増えるなど好調に推移している。人気出発日は海外旅行がお盆前の8月9日、国内旅行が7月27日。調査は6月23日時点、HISで7月19日~8月31日出発のツアー、ダイナミックパッケージ、航空券を申し込みしている人を対象に算出した。

ホノルルが2割増、為替も影響

これによると、海外旅行の予約者数は前年比8.2%増で推移。内訳は航空券が59%、ツアーが41%で、ツアーの構成率が前年に比べ1.7ポイント増加した。平均単価は7%増の20万4300円で値上がりしており、同社は予約者数がヨーロッパの17.4%増、中近東の36.2%増など、長距離路線で高価格帯ツアーの販売が好調なことが要因と分析している。出発日はお盆期間前の週末8月9、10日がピークになるとみられる。

人気旅行先は2024年と同様に、トップ3がソウル、台北、ホノルルの順。ホノルルは前年比20.3%増と伸長。予約時期の為替レートが昨年156~157円だったのに対し、現在は144円ほどに落ち着き、ANAの成田/ホノルル線の大型機材「FLYING  HONU」がダブルデイリー運航に、成田・関西・名古屋(中部)路線でJALが増便したことなどが影響したとみている。このほか、昨年から順位を3ランク上げ6位に入ったグアム、10位のダナンなども注目されているという。また、予約者数の前年からの伸び率が高いトップ5は上海、パリ、グアム、カイロ、バルセロナ。なかでも2024年11月にビザが免除された中国の上海が前年比149.2%増と大きく伸びている。

国内旅行の平均単価は9万5000円

国内旅行の予約者数は前年比7.6%増。予約時期は2025年5月が全体の38.5%を占めるなどコロナ禍前(2019年は5月予約が32.6%)に比べ早まっている。これは、インバウンドの地方への需要が高まっていることも影響しているとみている。

平均単価は9万5000円で前年比4.1%増。国内航空券の価格が上昇し、予約数トップの沖縄の平均単価は、5%増の10万7800円となっている。

人気旅行先のトップ5は沖縄、北海道、長崎、大阪、福岡の順。沖縄は7月末に大型テーマパーク「ジャングリア」が開業することもあり、関心が集まっている。4位の大阪府は開催中の大阪・関西万博の影響もあり、予約者数が前年の約2倍と大幅に伸びている。10位は出雲大社、玉造温泉を目的とする旅行者が多い島根で、昨年の15位からランクアップ。島根への旅行の平均価格は前年比6.3%減の5万1900円で、他地域より割安であることも人気の理由とみられる。

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