JTBコミュニケーションデザインは、「『推し』地域=関心がある・好きな地域に関する調査」の報告書をまとめた。この調査は、地域活性化や関係人口を増やすための考え方や施策の方向性を明らかにするもの。
事前調査では「推し」地域がある人と答えた割合は30.5%。「推し」地域があると回答した人1040人を対象にしたアンケート調査では、「推し」地域を知ったきっかけで最も高かったのが「旅行・趣味・飲食店などがきっかけ」で65.3%。次いで、「地元・実家・住んだことがあるなど」で41.5%となった。
また、居住地と同じ地方区分が「推し」地域である割合は、全体で43.2%。北海道地方と東北地方に居住する人は、同一圏内を「推し」とする割合が高く、対して関東・中部・近畿地方に居住する人は比較的分散する傾向が見られた。
「推し」地域の訪問頻度を見ると、「2~3か月に1回以上」は訪問する人の割合は全体の38.5%。地元の人は訪問頻度が高く、約7割が「2~3ヶ月に1回以上」と回答した。
訪問時の1人当たりの予算については、「1万円以上」~「5万円未満」が、全体の45.0%を占めた。
「推し」地域での過ごし方については、「観光地や施設など特定の場所を訪問する」「街や自然を散策して楽しむ」が各5割超で上位を占めた。
推し地域に「将来住んでみたい」は22%
「推し」地域が好きな理由を聞いたところ、「自然を楽しむことができるから」「日常から離れてリフレッシュ、リラックスできるから」などの自然・リラックスが71.2%で最多の回答となった。次いで、「お店の人や地元の人に好感が持てるから」「好きな店や場所があるから」などの人・場所が49.8%となった。
行きたくなる理由で最も多かったのは、「日常から離れたい、離れたほうがいいと感じたとき」で46.8%。次いで「体や心が疲れたとき」が39.7%、「定期的に行く」が32.8%となった。
調査では「推し」地域の影響と未来の可能性についても考察。「『推し』地域のことを話題にしている」に肯定的な回答をした人は75.6%、「周りの人に『推し』地域に訪問することを勧めている」が60.1%と半数以上の人が周囲の人に話したり訪問を勧めたりしていることがわかった。
また、「『推し』地域に行く回数・頻度を増やしたい」に肯定的な回答をした人は45.9%、「今の『推し』地域のほかにも、別の『推し』地域ができる可能性がある」は34.3%となったほか、「将来住んでみたい」も22.1%にのぼった。
「推し」地域で求めるイベントについては、「地元の食材や料理を楽しめるグルメフェス」が43.4%でトップ。「伝統行事・お祭り」が35.7%、「季節の花や自然を楽しむイベント」が29.7%と続いた。
