ANAグループ連結、2013年度第1四半期は営業費用増で増収減益

全日空 (NH)は、このほど2013年3月期(平成26年3月期)第1四半期の連結決算を発表した。それによると、ボーイング787型機の運航停止による減収はあったものの、売上高は前年比4.4%増の3583億3600万円。一方、燃油費を中心に為替の影響を受けたことから営業費用は同9.6%増の3639億円となり、56億1400万円の営業損失(前年同期110億8000万円の営業利益)、112億8000万円の経常損失(同46億8300万円の経常利益)、66億4300万円の当期純損失(同6億6800万円の当期純利益)を計上した。

国内線旅客では、堅調なビジネス需要とプレジャー需要を確実に取り込むと同時に、ボーイング787型機の運航停止の影響を最小限にとどめたことから、旅客数は前年同期を上回る969万人となったものの、プレジャー需要の拡大などにより単価が下落したことにより、旅客収入は同1.3%減の1473億円となった。

国際線旅客では、欧米線でビジネス、プレジャー需要とも堅調に推移したものの、中国線で引き続きプレジャー需要に影響が残ったため、旅客数は前年同期を9.8%下回る1436万人となった。一方、旅客収入はイールドマネージメント強化による単価が上昇などにより、同7.5%増の895億円となった。

国内線貨物では、地上輸送および競合他社との競争激化に加えて、北海道・九州・沖縄発の生鮮貨物の取扱が減少したことにより、輸送重量は同4.8%減の10万1000トン、貨物収入は同6.3%減の71億円となった。また、国際線貨物では、日本発貨物や需要が堅調なアジア・中国発欧米向け、欧米発アジア・中国向け、沖縄貨物ハブを活用したアジア域内貨物等の三国間輸送を積極的に取り込んだ結果、輸送重量は同11.2%増の16万2000トン、貨物収入は同14.0%増の245億円となった。

このほか、整備受託収入、エアアジア・ジャパンなどの収入を含んだ航空事業におけるその他の収入は、417億円(同16.0%増)となった。エアアジア・ジャパンの第1四半期における輸送実績は、国内線で旅客数は14万4000人、座席キロは275,473千席キロ、旅客キロは152,759千人キロ、利用率は55.5%。国際線では、旅客数が3万9000人、座席キロは85,015千席キロ、旅客キロは44,267千人キロ、利用率は52.1%だった。

旅行事業においては、中国・東アジア方面への旅行需要の低迷が続いたが、東京ディズニーリゾートやスカイツリーなどを目的とした関東方面への旅行や新石垣空港開港に伴う沖縄方面への旅行が好調に推移したことに加え、海外旅行の新商品「ANAワンダーアース」や訪日旅行が好調だったことから、第1四半期の売上高は363億円(同4.6%増)となったものの、原価増などにより、営業利益は6億円(同29.6%減)という結果になった。

ANAグループでは、2013年度を通じて「2013−15年度 ANAグループ中期経営戦略」において掲げた、経営基盤強化に向けたコスト構造改革を確実に遂行するとともに、新たな成長領域の拡大に向けたマルチブランド戦略の推進していく。また、アジアを中心とした戦略的投資を加速させ、航空関連ビジネスなどの多角化戦略を遂行しいく方針だ。2013年3月期の連結業績見通しは、売上高1兆6100億円、営業利益1100億円、経常利益800億円、当期純利益450億円と予測。4月30日に発表した業績予想を据え置く。

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