旅行3社の破産開始で旅行者計335名に影響、ロータリーエアーサービスなど負債総額31億4000万円

東京商工リサーチによると、第1種旅行会社のロータリーエアーサービスと、関連会社の旅バス、ケーケーエアーが2014年8月11日に東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。申請代理人は清水・新垣法律事務所の清水夏子弁護士(港区新橋4-9-1、電話03‐3435‐1177)。破産管財人には黒潮総合法律事務所の日高章弁護士が選任された。負債は、3社合計で約31億4000万円。ロータリーエアーサービスが債権者約150名に対し約18億1600万円、旅バスが債権者約160名に対し約8億7000万円、ケーケーエアーが債権者約25名に対し約4億5400万円となる。

ロータリーエアーサービスは第1種旅行業者として、「ホープツアー」のブランド名で国内外のツアーを主催。航空券とホテルのセット商品販売や格安航空券、一部他社商品の代理販売なども行っていた。同社はピークとなる平成10年3月期には売上高約109億円をあげていたが、それ以降は競合激化などから売上の減少が続いていた。2012年4月にはスカイマークから約6400万円の未払金をめぐって東京簡易裁判所に支払督促の申し立てを行われ、2013年3月には破産を申し立てられた。2014年に入ってからは、国税から売掛金の差押えを受けるなども発生していたという。

関連会社の旅バスは、ロータリーエアーサービスのバス部門が分離して設立された会社。高速バス「キラキラ号」を利用したバスツアーを展開していたが、高速バスツアーの大事故の影響や燃料費の高止まりなども重なり、資金繰りが悪化。支払遅延が発生していた。その後は、同業者への事業譲渡を計画し、手続きが完了したことでロータリーエアーサービスとともに今回の措置がとられた。

(トラベルボイス編集部)


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