外務省、エジプトの一部地域で渡航情報を引き下げ、他地域は引き続き「渡航の延期を」

外務省は、2014年8月29日付けでエジプトの渡航情報について、大カイロ圏およびルクソール南西部及びアスワン県西部(ルクソールからアブシンベルまでを結ぶ幹線道路およびナイル川周辺を含む)についての危険情報を「渡航の是非を検討してください。」から「十分注意してください。」に引き下げた。ただし、同地域への滞在や渡航を予定する場合は在エジプト日本国大使館のホームページや報道などから最新の関連情報の入手に努め、信頼できる現地受け入れ団体を確保するなどの現地事情を踏まえて行動を呼び掛けている。

外務省はエジプト情勢について、ムルスィー前大統領の解任につながった大規模デモから1周年にあたる2014年6月30日にカイロのイッティハディーヤ大統領宮殿付近で警察を標的としたとみられる爆発事件が発生し、治安の悪化が憂慮されたことやムルスィー前大統領支持派座り込み強制排除から1周年にあたる同年8月14日前後にデモ及びそれに伴う衝突が発生した経緯を説明。一方、2013年夏と比べて全体としてデモやそれに伴う衝突の発生件数は減少傾向にあり「治安情勢が比較的落ち着いてきている」として、今回の判断に至った。主要な観光名所のほか、ルクソールからアブシンベルまでを結ぶ幹線道路とナイル川周辺では、所管する観光警察などが厳重な警備をしており、近年大きな事件などは発生していないという。

なお、シナイ県やリビア国境地帯などに発出している「渡航の延期をお勧めします」は継続。特に、北シナイ県、南シナイ県については「事情が許す限り早期の退避を検討してください」としており、安全対策を呼び掛けている。

現在、外務省が発出しているエジプの危険情報は以下のとおり。

  • 北シナイ県、南シナイ県(アカバ湾に面したダハブからシャルム・エル・シェイクまでの沿岸地域を除く):「渡航の延期をお勧めします。」(滞在中の方は事情が許す限り早期の退避を検討してください。)(継続)
  • リビア国境地帯:「渡航の延期をお勧めします。」(継続)
  • 上記及び下記以外の地域:「渡航の是非を検討してください。」(継続)
  • 大カイロ都市圏、ルクソールからアブシンベルまでを結ぶ幹線道路及びナイル川周辺地域、ハルガダ、シナイ半島のアカバ湾に面したダハブからシャルム・エル・シェイクまでの沿岸地域:「十分注意してください。」(一部引き下げ)

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