旅行会社の感じる業況感、海外旅行で回復続く、国内・訪日は足踏みも見通し上向き -JATA調査(1月~3月期)

日本旅行業協会(JATA)の旅行市場動向調査(2017年3月期)で、2017年1月~3月期の海外旅行の業況感(DI値)は4ポイント増の-28となった。3か月後には-14とさらに回復を見込む。

一方、国内旅行と訪日旅行は低下し、国内旅行は3ポイント減の-14、訪日旅行は1ポイント低下の-7となった。ただし、3か月後は国内旅行が-2と10ポイント超の上昇、訪日旅行は-6と1ポイント増と回復傾向を展望する。

発表資料より

海外旅行:総合旅行会社が上昇、ハワイがプラスに

業態別ではプラスになった区分はなかったものの、総合旅行会社が28ポイント増の-14と大幅に好転。前回+8となった海外旅行系は-16に後退した。

方面別ではハワイが3ポイント増加し+2と再びプラスに。アジアは4ポイント減だが、+3を維持した。その他、ヨーロッパが24ポイント増の-42に回復。今後も夫婦旅行やハネムーンを中心に、回復傾向にあるというコメントもあった。一方、好調な推移だったオセアニアが10ポイント減の-27と大きく後退した。

客層別ではシニアが20ポイント増の-3と大幅に上昇。今後も同水準の維持を見込む。

国内旅行:国内ホールセラーが大きく回復、団体は下降

業態別では、ホールセラーが前回の-43から0に大幅回復。リテーラー1も-39から-19となり、20ポイント増加した。方面別では東北が前回の-26から-41、北海道が-12から-25と、寒い方面が大幅に後退。ただし、スキー目的の上信越方面は比較的好調というコメントもあった。

客層別では団体旅行が全体的期に下降傾向。特に教育旅行が-21で17ポイント減となった。個人の観光旅行ではシニアが2ポイント減も+5でプラスを維持。ファミリーは6ポイント増の-13と上向きになった。

訪日旅行:OTAが+100と好調、訪日旅行系などマイナス

全体の-7に対し、業態別ではネット系旅行会社が75ポイント増の+100で好調な推移。次いで総合旅行会社も9ポイント増の+16と上向き傾向にある。しかし、それ以外のリテーラー1、2、インハウス、訪日旅行系はマイナスに。特にインハウスは-25で25ポイント減となった。

方面別では北海道が+9、首都圏が+6、近畿が-10で、前回よりも上昇。客層別ではFITが2ポイント減も+9で、団体の-28、MICEの-39と比べ、FIT化が鮮明になっている。

調査対象はJATA会員および中連協会員のうち、登録のあった567社。調査期間は2017年2月7日~23日で、回収数は282社。

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