グーグルが旅行検索の傾向を発表、日本に関する旅行検索は25%増、タビナカ検索「near me」は2.5倍に

グーグル(Google)は、このほど検索キーワードから読む最新のインバウンド旅行トレンドを発表した。グーグルでは、毎年こうした検索トレンドを発表してきたが、今回の特徴として「交通」「宿泊」「体験(イベント)」での検索キーワードの変化があげられた。同社APAC International growth team シニアコンサルタントの香川美菜氏は、今回の傾向から「盛り上がるタビナカ市場」「多様化する旅行者ニーズ」「高まる自分最適への期待値」の3つのトレンドがあると指摘した。

今回の発表は、メディア向けの説明会で発表されたもの。2014年から2017年にかけての検索キーワードの推移や変化をみたものだ。それによると、「日本を目的地とした旅行に関連する検索量」は年平均成長率が25%増に。世界の旅行全般における検索量は16%増となっており、世界に比較して日本の関心が高いレベルで推移した結果となった。

旅行だけでない「日本に関連する検索キーワード」も22%増で推移しており、その関心は、「観光」、「日本食」、「伝統」、「コンテンツ」、「ファッション」の 5 分野に大きく分かれる。ここで、大きな伸びを見せたのは「日本食」と「コンテンツ」だ。

プレゼンテーション資料より

地名 -人気観光地の顔ぶれは変わらず、伸び率が変化

地名による検索量ランキングでは、上位となる観光地名には大きく変化がなかったものの、伸び率が大きく異なったという。「Tokyo」(東京)は 4%増であった一方で、「Okinawa」(沖縄)は 26%増に。香川氏は、こうしたことから訪日外国人がリピーター化するにつれて大都市以外の地域に注目を移しつつあるのではないかと指摘した。

日本の観光地名の人気検索キーワードトップ5は以下の通り。

  1. 東京(Tokyo)4%増
  2. 広島(Hiroshima)12%増
  3. 大阪(Osaka)26%増
  4. 沖縄(Okinawa)26%増
  5. 京都(Kyoto)9%増

交通 -高速バスや具体的な地名のキーワードが増加

香川氏は、大都市以外に訪日外国人の目が向いている裏付けとして「交通」での検索キーワードの変化も指摘する。交通手段に関する具体的な固有名詞の検索が40%増と大きく伸びたという。

「Shinjuku expressway bus terminal」(新宿 高速 バス ターミナル)というキーワードも40%増、「shinjuku mount fuji bus」(新宿 富士山 バス)、「shinjuku bus to kawaguchiko」(新宿 バス 河口湖)、「shinjuku bus willer」(新宿 バス ウィラー)など具体的なキーワードも増えており、これらが新宿などの東京エリアから日本各地に旅するタビナカでの小旅行への関心の高さであり、ニーズも多様化しているのではないかと分析した。

宿泊 -地域で異なる傾向、民泊探しの様子も顕著に

宿泊では、「Ryokan」(旅館)というキーワードが40%増となった。香川氏は、これを「数年前には見られなかった傾向」 として近年の旅館の認知度向上を指摘した。

さらに、地域による宿泊施設の関心で違いが表れ始めている。東京では「hotel」(ホテル)、京都では「ryokan」(旅館)、大阪では民泊サービス(Airbnb)の検索ボリュームが目立つという。

プレゼンテーション資料より:「airbnb」(青)、「ryokan」(赤)、または「hotel」と「tokyo」、「osaka」または「kyoto」(黄)を、「hotel」とのかけ合わせの検索ボリュームを 1 として、検索量の相対比率を示したもの。

体験、観光イベント -日本の冬、スキーなど雪関連が急上昇

さらに日本の観光イベントや名所に関する人気検索キーワード上位6件も発表。特に、冬のスキーなどスノーレジャーに対する関心が急上昇しており、内容もより具体的になった。

  • 青森ねぶた祭(Aomori Nebuta Matsuri) 335%増
  • 日本のスキーツアー(Japan Skiing tour)4557%増
  • すみだ北斎美術館(Sumida Hokusai Museum) 431%増
  • 日本のスノーツアー(Snow tours Japan) 279%増
  • レゴランド・ジャパン(Legoland Japan)1495%増
  • 相撲(Sumo Wrestling Game)414%増

「近くの〇〇」が急上昇、タビナカの瞬間的ニーズが顕在化

また、近年のトレンドとして位置情報を入力せずに検索する「Sushi near me」(ここから近くの 寿司)というキーワードが、日本到着後で257%増と大きく伸びた。また、「hotel near me」(ここから近くの ホテル)は、173%増(2017 年と 2018 年の第1四半期比較)だったという。

さらに、「(宿泊施設名)today」(今日空いている 宿泊施設)や「Tokyo Tower open 」(東京タワー 営業しているか)などのキーワード検索数も増加の傾向に。こうしたことから、香川氏は、こうした検索結果上でアピールできないと「瞬間的なニーズをとらえることができない。」と指摘。「新しいトレンドを把握するうえで、最適化を求めている消費者に何をアピールするか考えてもいいのではないか、と提案した。

なお、今回の分析は、ローマ字で検索されたキーワードで、欧州・北米・南米・アジアの世界の主要な国と地域が対象。中国については、検索データを取得できないため、今回の分析はそれ以外の地域における現状をあらわしている。

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。