持続可能な地域交通サービスへの制度改正、審議で中間とりまとめ、具体策はMaaS普及促進やラストマイル対策を提起

交通政策審議会交通体系分科会地域公共交通部会(部会長 中村文彦 横浜国立大学副学長・教授)は、2019年9月から5回にわたって、地域公共交通活性化再生法の計画制度をはじめ、今後の地域公共交通政策のあり方について審議。このたび、その中間とりまとめを行った。

2019年6月21日に閣議決定された「成長戦略フォローアップ」に基づき、地域公共交通部会では、持続可能な地域旅客運送サービスの提供の確保に向けて、主に制度的な側面から早期に実現を目指すべき施策を整理。4つの課題とテーマ(解決の方向性)を提起し、対応する主な具体策を速やかに実施していくことを求めている。

4つのテーマとそれぞれの具体策は以下の通り。

地域が自らデザインする地域の交通

具体策1:地方公共団体による「地域公共交通計画(仮称)」作成の努力義務化

具体策2:定量的な目標設定、実施状況の分析・評価の明確化

具体策3:協議会のガバナンスの強化、人材育成

具体策4:公共交通マーケティング手法の活用徹底

移動者目線の徹底による既存サービスの改善

具体策1:「地域公共交通利便増進事業(仮称)」の創設

具体策2:共同経営等に係る独禁法の特例創設

具体策3:移動その他の地域の課題を解決するための MaaS の円滑な普及促進に向けた措置

具体策4:新技術の積極的活用

 郊外・過疎地等における移動手段の確保

具体策1:「地域旅客運送サービス継続事業(仮称)」の創設

具体策2:タクシーの一層の活用

具体策3:自家用有償旅客運送制度の実施の円滑化

具体策4:ラストマイル対策

計画の実効性確保及びサービスの持続性重視

具体策1:地方公共団体への通知、意見提出の仕組みの創設

具体策2:貨客運送効率化事業(仮称)の創設

具体策3:「地域公共交通計画(仮称)」と乗合バス等の運行費補助の連動化等

地域公共交通部会では、今後最終とりまとめに向けて審議を継続。国土交通省は、それを踏まえて、必要な制度改正に取り組んでいく。

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