世界の航空予約・検索の動向からみた需要動向、トラベルポートが発表、日本では来年GWのハワイ・グアムの予約も

トラベルポートジャパンは、オンライン旅行会社(OTA)をはじめ旅行業界を対象に開催したウェビナーで、同社の集計データをもとに分析した市場の回復状況から、タビマエ(旅行前)における旅客の思考の変化を発表した。コロナ禍のオンライン旅行ビジネスに対するヒントとなるもの。

まずはマーケットの回復状況を、フライトとホテルの検索・予約データ(3月末~10月初旬)から説明。グローバルの国際線旅客を属性別でみると、法人需要が前年比22%まで戻り、他の客層より回復が早いという。

地域別では、中東やアフリカ、北米・南米が30~40%まで戻しているのに対し、アジア太平洋地域(APAC)は14~16%程度で戻りが遅い。APACの中でも特に日本を含む東アジアは7%で、最も低い推移となっている。

ただし、調査結果を説明した同社アカウントマネージャーの会田克利氏は、最新の検索データで、目的地のトップ10に大阪や東京が入っていることを紹介。特にアジアやアメリカ、メキシコからの検索が多いという。また、上位には日本以外にも、上海や北京、香港、ソウルなど、東アジアの都市が入っていることから、会田氏は今後、各国地域の入国規制の状況次第では、東アジアへの出張の回復が見込めるとみている。

さらに、日本市場に関しては、フライト予約・検索とホテル検索データから数値化した同社独自の回復指標「トラベルポートコンフィデンス インデックス」で、「興味深い結果がある」と紹介。7月~9月の検索データを分析すると、目的地にグアムやホノルルが入り、事前予約日数が201日~300日先の7日以上の滞在が急増しており、「来年のゴールデンウィーク以降のグアムやホノルルの旅行予約が始まっている」という。

これを踏まえ、会田氏は「可能な限り早期に来年の商品を多く設定し、キャンペーンを出すことが、現在、最も効果的な営業戦略になる」とアドバイスした。

発表資料より

また、タビマエでの旅行購入の変化については、同社OTAマネージャーの露木拓也氏が、コロナ禍での旅行決断には「安心であることの確信が必要」と説明。同社が世界5000人の旅行者に調査した結果を発表した。

これによると、7割以上が予約を決断するために、「移動中と旅先の安全対策が重要」と回答。6割超が「変更、払戻可能な航空券であること」と回答した。そして、回答者の38%が「以前より旅行会社を通した予約を望む」としており、その理由には「旅行会社が提供する安全情報」「予約変更の管理」など、安全情報の分かりやすい情報提供への期待があった。

露木氏は「旅行者にとって、安全対策の情報は重要で価値がある」と述べ、旅行会社が安全情報を分かりやすく提供し、旅行者に安心感を与える重要性を説明。海外OTAの実践例を紹介した。

発表資料より

このほかウェビナーでは、エアトリインターナショナル調達本部航空政策部の落合崇道氏が、同社グループのピカパカ社と提携先のTケアクリニックが8月に開始したPCR検査の傾向について説明。

当初は海外渡航用の需要はなく、取引企業内での検査が多かったが、8月末に海外赴任者や在留外国人からの予約が増加。10月にはシンガポールや韓国、ベトナムなどアジアへの出張者の検査が増加した。10月末にハワイ州の隔離免除が発表され、ハワイ州の指定検査を行なう医療機関に認定されると、ハワイ渡航用に1日数十件の予約が入るようになったという。

なお、トラベルポートではOTA向けのリカバリガイドをウェブ上に開設した。現在は英語版のみだが、日本語版の作成も進めているという。

トラベルポート・How OTAs can boost consumer confidence and maximize revenues in recovery 

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