年末年始の国内旅行者は昨年比8割増の1800万人見込み、コロナ前の4割減、1泊2日が最多、近隣県が主流に ーJTB調査

JTBは、「年末年始(12月23日~1月3日)に1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通しをまとめた。今期も夏季同様、新型コロナウイルスによって海外渡航が制限されていることから、国内旅行のみを対象とし、旅行動向アンケート、経済指標、業界動向や予約状況などから推計した。

それによると、国内旅行者数は前年比80%増、前々年比38.5%減の1800万人になる見込み。また、国内旅行平均費用は同3.0%減の3万2000円(2019年比増減なし)、総額5760億円と推計した。JTBでは、カレンダーの日並びおよび新型コロナによる平均泊数の低下の影響が見られるとしている。

旅行日数は、「1泊2日」が36.3%と最も多く、前年より5.5ポイント上昇。次いで「2泊3日(26.3%)」「3泊4日(15.2%)」となった。日並びの影響による短期傾向を反映し、3泊以上は昨年より割合が減少した。

旅行先では、「関東」最も多く22.2%(前年比0.6ポイント増)。次が「近畿 」の17.6%(前年比1.3ポイント増)。一方、短期間の旅行の増加を反映し、「北海道」は前年比1.6ポイント減の5.5%、「沖縄」も前年比1.7ポイント減の2.1%となり、昨年より低くなった。この結果から、JTBでは、地域観光事業支援(県民割など)も活用した都道府県内・近隣県への「エリアツーリズム」が主流になっていると分析している。

報道資料よりこのほか、特徴的な傾向としては、同行者の割合で「ひとり旅」が22.9%となり、前年から2.2ポイント、2019年からは5.9ポイント増加した。また、「年末年始の旅行で特別に考慮したこと」について尋ねたところ、最も高かったのは「家族・親族や親しい友人以外には会わない(29.5%)」で、「公共交通機関を使わずに、自家用車やレンタカーを使う(27.8%)」、「少人数の旅行にとどめる(23.7%)」が続いた。

一方、「部屋食や個室で食事ができる施設を選ぶ」が前年より3.3ポイント上昇した。この結果から、JTBでは感染拡大がある程度落ち着き旅行しやすい雰囲気ではあるものの、感染防止を意識する傾向は続いているとしている。

報道資料より

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