ハワイ住民の観光マネジメントへの関心高まる、「観光は問題よりも利益をもたらす」と感じる住民が増加

ハワイ州産業経済開発観光局(DBEDT)は、「2022年秋のハワイ住民意識調査」の結果を明らかにした。それによると、ハワイ州の住民は、観光による利益と生活の質のバランスを取るための努力がさらに必要で、このバランスを改善していくためには観光マネジメントが重要であると感じているようだ。

調査結果から、「観光による利益と生活の質のバランスを取るための努力がさらに必要」と感じている住民は、2022年春の調査から3%上昇し、ほぼ半数(49%)にのぼった。

「観光は、住民の生活の質を向上させる産業」と感じている住民は、前回調査とほぼ同程度の48%。一方、「自分の島の観光マネジメントはよくなっている」と感じている住民は2022年春の41%から44%に上昇した。

このほか、「税金は自分のコミュニティにおける観光への影響を管理するために使われるべき」と感じている住民は前回と同程度の67%だった。

コロナ禍を経て、「観光は問題より利益もたらす」が上昇

また、調査結果から、長きに渡ったパンデミックを経て、観光が回復する中、住民の観光に対する意識も回復している状況も分かった。「ハワイの観光への見方は好転している」と感じている住民は67%。コロナ前2019年の78%には及ばないものの、1年前の62%からは上昇した。

「観光は問題よりも利益をもたらす」と答えた住民は、1年前の49%から57%に上昇。2019年の58%とほぼ同程度となった。また、「観光は生活の質を向上させている」と答えた住民は1年前の44%から48%に上昇。一方、「島は地元住民よりも観光客を優先している」と感じている住民は依然として1年前とほぼ同じ67%にのぼった。

「観光は利益よりも問題をもたらす」と回答した住民がデスティネーション・マネジメントが必要と感じている課題のトップは「オーバーツーリズム」で73%。2022年春の69%から上昇した。2番目は「環境負荷」で71%。このほか、「生活費の高騰」「交通渋滞」「文化への尊敬不足」がそれぞれ大きく上昇し70%となった。

ハワイ州観光局は、観光産業の安定化、パンデミックからの回復、各島における観光産業への再構築のための地域密着型観光の再建を目指す目的で、デスティネーション・マネジメント・アクション・プラン(DMAP)を推進しているが、その住民の認知度については、州全体で21%と低い水準にとどまっていることも分かった。

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