国内の延べ宿泊者数、ついに2019年同月比でプラス成長に、2020年1月以来で初めて ―宿泊旅行統計(2023年6月・速報)

観光庁が発表した宿泊旅行統計調査によると、2023年6月(第1次速報)の延べ宿泊者数は、前年同月比36.5%増の4626万人泊で、2019年比同月比でも1%増となった。コロナ禍で日本の観光・宿泊需要が激減したなか、2019年比でプラス成長となったのは2020年1月の10%増以来。日本人が2019年同月比で1.7%増の3683万人泊と順調に推移したのはもとより、外国人が同1.6%減の943万人泊で、5月の同9.9%減から大幅に改善し、回復が著しいことが奏功した。

観光庁:発表資料より

2023年6月の客室稼働率は54.2%。2019年同月との比較では6.4ポイント減だった。施設タイプ別では、旅館が33.7%、リゾートホテル49.8%、ビジネスホテル68.7%、シティホテル68.9%、簡易宿所21.6%。いずれも2019年のレベルには戻らないものの、2022年同月と比べると、すべての施設タイプで上回った。特にシティホテルが19.3ポイント増と伸びが大きい。

発表資料より

なお、2023年5月の延べ宿泊者数(第2次速報)は、2019年比4.2%減の4926万人泊で、うち日本人は同2.8%減の4049万人泊、外国人は9.9%減の877人泊だった。延べ宿泊者全体に占める外国人の割合は17.8%。都道府県別にみると、日本最大の観光地である東京が2019年同月比で20.1%増、前年同月比で82.8%増の787万4610人泊と、インバウンド中心に大きく伸びているのが大きい。

また、2023年5月の国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、1位が韓国、2位が米国、3位が台湾、4位が中国、5位が香港で、上位5カ国・地域で全体の54.5%を占めた。韓国人観光客の動きが堅調なほか、2019年同月比で米国(34.6%増)、シンガポール(38.4%増)、カナダ(51.2%増)などが増加した。

観光庁:発表資料より

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