群馬県富岡市が「レトロ」で若年層を誘客へ、地域一体で体験プラン販売、「旅の目的地化」を狙う挑戦とNECの販売システムを選んだ理由を聞いた(PR)

「富岡製糸場」の世界遺産登録から10年。群馬県富岡市で、新たな観光プロジェクトが始まった。新コンセプト「富岡レトロマンス」を打ち立て、若い女性をターゲットとして観光客を呼び込み、街歩きで地域内の周遊を促す。主役となるのは世界遺産「富岡製糸場」そのものではなく、富岡製糸場が育んだ街のストーリー。地域に根差す商店や地域で、毎日頑張っている人々だ。

(一社)富岡市観光協会ではこのほど、地域のストーリーや体験を掘り起こし、地域一体で体験プランを販売するサイトを構築。参画するのは、従来、地域住民向けに商いをしてきた地域事業者がほとんどだという。「世界遺産のある街」ではなく、街全体を旅の目的地とする。同協会に、地域ぐるみで挑む観光地域づくりと、体験プランの販売サイト構築で導入した「NECガイド予約支援サービス」への期待を聞いた。

街に息づく富岡製糸場のストーリーを体験する観光に

世界遺産「富岡製糸場」をはじめ、群馬サファリパークや日本三奇勝の妙義山といった観光スポットを有する群馬県富岡市。多くの市町村から見れば観光資源に恵まれた地域のように思えるが、地域住民が自分の生まれ育った町が観光地であると意識することはほとんどなかった。それが、2014年6月に富岡製糸場が世界遺産に登録されると多くの観光客が訪れ、その年度の富岡製糸場の来場者数は、前年度から一気に100万人増加し、130万人を超えた。

「世界遺産に登録された2014年は、富岡製糸場前の通りがまるで原宿のような人出になった。富岡市の人々が観光の力を感じた出来事だった」と、(一社)富岡市観光協会主任の須藤真紀氏は振り返る。

しかし、来場者数は2014年をピークに年々減少。コロナ禍前の2019年度には50万人を切った。「世界遺産を有し、多くの観光客が来ても、つなぎとめることができなかった。それは、富岡製糸場以外の魅力を発信できていないこと、そして、地域ブランドの一貫したコンセプトがなかったことが、背景にあると思う」(須藤氏)。

富岡市の観光客の客層は、教育旅行やバスツアーなどの団体旅行が2割、個人旅行が8割。そのほとんどが日帰りで、草津温泉や軽井沢などを目的地にした行程の立ち寄り観光で訪れている。宿泊施設が少ない富岡市にとって団体旅行も引き続き重要な客層であるが、コロナ禍にボリュームゾーンだったシニア層の動きが停滞し、「新たな客層を誘致する必要性を痛感した」(須藤氏)。そこで、今後のメインターゲットとして、SNSなどでの情報発信力が高く、リピーター化も期待できる首都圏の20代30代・女性に焦点をあてた。

(一社)富岡市観光協会 主任の須藤真紀氏富岡市が2019年に実施した観光マーケティング調査では、この層は富岡製糸場に由来する「街のきれいさ」「レトロ感」に魅力を感じているとの結果が出た。そこで、富岡製糸場を主体に、街の魅力を一貫したメッセージで発信するためのコンセプトを設定することを決定。

ターゲット層と同じ20代、30代の若者によるワーキンググループを作り、観光コンセプト「富岡レトロマンス~富岡製糸場が育んだ物語を体験する街~」が誕生した。このコンセプトのもと、(一社)富岡市観光協会の協会員からなる「商品開発セールス委員会」は、地域一体で歴史ある富岡のレトロな街並みに息づくストーリーを掘り起こし、体験プランとして販売する「襷(たすき)プロジェクト」を展開することになった。

二人三脚で地域事業者のデジタル化を促す

「襷プロジェクト」では、新たに開設したホームページ「富岡レトロマンス-襷-」で、富岡製糸場のストーリーに関連する体験を発信・販売する。人口減少のなか、交流人口を増やし、地域経済を活性化させることを目的としている。これまでも、富岡市観光ホームページ「しるくるとみおか」で、市内の観光や体験商品の情報を提供してきたが、その体裁ではお客様が探しづらく、かつ、オンライン予約には対応していなかった。

一方、「富岡レトロマンス-襷-」ではターゲットである若い女性に向け、4つのキーワード「工女さん」「フランス文化」「富岡シルク」「レトロ空間」の要素をいずれか1つ以上含んだ体験を掲載。須藤氏は「富岡の魅力や体験できることが、見つけやすく、わかりやすくなった」と自信を示す。

掲載されている体験プランは、レトロな街並みの路地裏やソウルフードの食べ歩きなどをガイドの案内で楽しむツアーから、富岡シルクを使ったクラフトやエステ、グルメまで、幅広い。同協会の会員のほとんどは、地域住民向けの商売を営む地域事業者だが、コンセプトとキーワードを立てたことで、「地域事業者様にも、観光客向けにどのような体験を作ればよいかわかりやすくなり、地域ブランドとして、よりまとまっていくことが期待できる」(須藤氏)。今後もコンセプトに沿った体験プランづくりを促し、富岡の魅力を増やしていく考えだ。

「富岡レトロマンス-襷-」では、4つのキーワード「工女さん」「フランス文化」「富岡シルク」「レトロ空間」別に体験商品を一覧できるそしてもう1つ、「襷プロジェクト」には重要な取り組みがある。それは、「富岡レトロマンス-襷-」に掲載する体験プランをオンライン販売できるよう、地域事業者を巻き込んでいくこと。

様々な情報の入手やサービスの購買を、SNSをはじめとするオンライン上でおこなう若い女性に観光の魅力や体験を訴求するには、インターネット上に情報を載せ、その商品をオンライン販売できる仕組みが不可欠。現在、オンライン販売に着手しているのは(一社)富岡市観光協会の商品のみだが、同協会の会員である地域事業者もその必要性に耳を傾け、検討を始める動きが出ているという。

体験プランのオンライン販売には、予約や商品管理、決済に対応した販売支援システムが欠かせない。様々なサービスがあるなか、同協会は従来から観光振興で関係のあった日本旅行ビジネスクリエイトの紹介を経て、NECソリューションイノベータ(NEC)の「NECガイド予約支援サービス」を選んだ。最大の決め手は、NECの充実したサポートだ。

「富岡市にはオンライン販売はもちろん、デジタルでの販売管理にも慣れていない事業者が多い。新しいことを始めるときは誰でも戸惑うものだが、特に富岡市の事業者の場合は、人手の少ない自社でも対応が可能なのか、商品設定が少数なのにデジタル化が必要なのかなどの疑問がついて回る。デジタル化によってどう変わるのか、想像ができない不安もあると思う。NECはこうした事業者にも寄り添い、丁寧な説明をしてくれるので、当協会としても安心して各会員に勧められる」と須藤氏は信頼を寄せる。

「富岡レトロマンス-襷-」の商品ページからリンクする、NECガイド予約支援サービスの販売ページ。画面の下にスクロールすると、利用日や人数の入力など予約手続きに進む

富岡の街をタビマエから選ばれる、観光の「目的地」に

もちろん、須藤氏はNECガイド予約支援サービスの機能や使い勝手にも、安心感を持っている。

(一社)富岡市観光協会がNECとの契約を決めたのは、2023年8月末のこと。その後、同11月に襷プロジェクトのサイト「富岡レトロマンス-襷-」が公開となり、同協会が提供する体験プランのオンライン販売がスタートした。須藤氏はそのうち1つのプランを自ら登録。「複雑なことはなく、スムーズに登録できた。在庫の登録で分からないところがあったが、NECに問いあわせをすると、いつもの担当者がすぐに教えてくれた」と信頼を寄せる。

「襷プロジェクト」では、富岡製糸場が育んだ物語として体験プランを紹介するだけではなく、富岡の人である地域事業者にもフォーカスを当てている。「私は、富岡には魅力ある人が多いと思っている。体験プランを通じて、その人やお店のファンになってもらいたい」(須藤氏)。

富岡製糸場の設立当時、全国から集まった工女は、中学生くらいの年代が多かった。故郷に製糸技術を伝える使命を背負い、親元を離れて見ず知らずの地に来た工女たちを受け入れた富岡の人々。プロジェクト名に「襷」を冠した背景には、襷をつけて活躍していた工女たちがその技術を故郷へつないでいったように、富岡製糸場が育んだ「物語」を次世代に、また、様々な人と人とをつないでいきたいという願いが込められている。

地域事業者の体験を通じて、富岡の最大の魅力、人の温かさに触れるNECソリューションイノベータのイノベーション推進本部シニアプロフェッショナルの川村武人氏は、富岡市の事業者が一体となって、観光地域づくりとして体験プランの商品化とオンライン販売をはじめることに「新しい観光の道。これもスマートシティの1つだと思う。地域の多様な事業者が、DXをして観光地域づくりに取り組み、それによって地域全体が活性化していくことを、我々も最大限バックアップしたいし、一緒に盛り上げていきたい」とエールを送る。

体験プランの販売で目指すのは、「富岡の観光をしたい」という目的を持って選ばれる「旅の目的地」にすること。そして、「何度も訪れたい富岡」になること。須藤氏は「富岡には、地域に貢献したい、大好きな街を一緒に盛り上げたいと思っている地域事業者が多い。その気持ちに応えてくれるNECと一緒に、地域の観光デジタル化を推進していきたい」と話す。

地域一体となって協力しあうことが、観光地の自走を実現する。その後押しを、NECのガイド予約支援サービスが担っている。

広告:NECソリューションイノベータ

商品:NECガイド予約支援サービス

問合せ先:gias-support@nes.jp.nec.com

本記事で紹介した「富岡レトロマンス-襷-」

記事:トラベルボイス企画部

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