
岐阜県・奥飛騨温泉郷観光協会は、2025年6月28日~7月18日まで、「おくひだマウンテンバス」を運行する。平湯バスターミナルと新穂高ロープウェイの間の約20キロに広がる自然美と温泉情緒を楽しむルートで、バスは屋根のないオープンバスを利用。北アルプスを背景に、新緑が芽吹く初夏の爽やかな風を感じながら、奥飛騨温泉郷の大自然を楽しむバスとして運行する。
奥飛騨温泉郷の位置する中部山岳国立公園地域では、環境省の主導のもと、世界水準の国立公園へと引き上げる「松本高山Big Bridge構想実現プロジェクト」が始動。ビジターセンターや新穂高ロープウェイのリニューアル、乗鞍スカイラインの通行再開、大手リゾートホテルの進出などが続いている。
今回導入されるバスは、観光コンテンツの新設や再開発が活発化しているこの機に、地域経済の回復に向けた取り組みとして企画された。岐阜県が「中部山岳国立公園誘客プロモーション事業」の一環として発注し、同観光協会が受託。オープンバスを使ったツアーを展開する日の丸自動車と運行会社の濃飛乗合自動車などとの連携により、実現した。
奥飛騨エリアでは、宿泊者数はピーク時の約114万人から2019年には約60万人、コロナ禍を経て2023年には約45万人まで減少。宿泊施設数もピーク時の約170軒から2024年には94軒に減少している。本事業によってエリアの認知向上と周遊・宿泊の促進、観光消費額の増加につなげたい考えだ。