ドイツ観光局、日本人旅行者向けプロモーション方針を発表、今年は2019年比7割まで回復を

ドイツ観光局は、最新の旅行者動向と今後のプロモーション方針について発表した。2024年の全世界からの宿泊数は8529万泊、2019年比で96%(8992万泊)まで回復。一方で、日本人旅行者は、2019年比で59%、2023年比では12%増で回復の道半ばだ。このほど開催したメディア向け説明会で、日本支局長の西山晃氏は、2025年の日本人旅行者について「2024年比2割増、2019年比7割の水準までの回復にむけて、プロモーションを展開していく」方針を示した。

※写真:ドイツ観光局西山氏、日本支局長(右)、ルフトハンザ ドイツ航空日本支社マーケティングマネージャー澤田亜紀子氏(左)

西山氏は、日本人旅行者の回復状況について「着実に回復している」と評価。コロナ前の6割程度ではあるものの、2025年1~3月は前年同期比4.7%増の14万6118泊と、前年を上回るペースで推移している点を強調した。

2025年に目指す「2024年比2割増、2019年比7割の水準」については、航空座席数の大幅な増加を見込みづらい現状からみると「大きなチャレンジ」としながらも、豊富な観光素材の魅力を訴求することで実現させたい考えだ。

ドイツ旅行が、コロナ前と比較して高額商品となった現状もある。こうした状況から、旅行業界向けには、近年注力しているリピーター向け、高付加価値旅行に着目した施策を継続。一般消費者向けには、中期的にドイツに行きたいという気持ちを持ってもらうことを目的に、SNSを活用したデジタルマーケティングを推進していく。

具体的な訴求内容としては、グローバルで展開するプロモーションの中から、日本市場向けに文化や季節の魅力に着目した企画に注力する。文化観光を紹介する「Culture Land Germany」では、ロマンチック街道など日本人旅行者に人気の高い周遊観光で都市の魅力を訴求。「Seasons Greeting」では、クリスマスの魅力に焦点を当て、秋に大きなプロモーションを計画している。また、日本人旅行者に根強い人気で50周年を迎えるメルヘン街道、音楽家のバッハ没後275年に着目したバッハゆかりの地や音楽イベントを紹介し需要を喚起する。

ルフトハンザ航空、日本路線に新座席「アレグリス」投入

ルフトハンザ ドイツ航空からは、日本支社マーケティングマネージャーの澤田亜紀子氏が登壇し、最新のプロダクト情報を共有した。今冬スケジュールから羽田/ミュンヘン線に長距離路線向けの新座席「ルフトハンザ・アレグリス」を搭載したエアバスA350-900型機が投入される。

新座席は、ファースト、ビジネスクラスが個室タイプ。プレミアム・エコノミーでは、快適性の高いシートデザインを採用している。アレグリス搭載のA350型機は、今冬スケジュールで世界8路線に投入され、そのうちの1路線として羽田/ミュンヘン線が選定された。

また、復便を果たしていない中部路線については、今冬も運休を継続する。現在の飛行ルートに対応できないことが要因。新型機の納入が遅れていることも影響しているものの、機材繰りが整い次第、運航再開する前提であることを強調した。

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