観光庁は、登録なしで営業をおこなう違法な民泊施設を仲介サイトから排除する新システムを来年度の早い段階で稼働させる考えだ。このほど発表された政府の総合経済対策では「各種民泊の適切な利用の確保」が盛り込まれており、観光庁は健全な民泊が運営される環境を目指す。
日本の民泊については、2018年に民泊新法の施行によって登録制度となって以降、コロナ禍で一時減少した時期を除き増加を続けてきた。好調なインバウンド需要などで、2024年にはコロナ禍以前の件数を超え、2025年9月時点で3万5246件となっている。それに伴い、ごみ、騒音の問題や無届け民泊の増加など、課題が顕在化している。
違法な民泊の一例としては、仲介サイトへの偽の登録がある。実際に登録していない無許可の施設が、他事業者の登録番号を利用して仲介サイトに掲載するなど、発見が遅れる場合もあるという。
こうした状況を受けて、観光庁は新システムの構築によって違法民泊を早期に発見し、指導しやすい環境を整える。住宅宿泊事業法(民泊新法)は観光庁、国家戦略特区の特区民泊は自治体、旅館業法の簡易宿所は厚労省が管轄する民泊施設を、同じシステム上で把握できるようにする。そのうえで、民泊仲介サイトやOTAなどに掲載されている施設と国や自治体に登録されているデータを照合し、違法民泊が見つかった場合には、各事業者がサイトから排除する。
また、新システムでは、現在、民泊新法の施設のみを把握している観光庁の自治体への届け出状況もリアルタイムで反映することも目指す考え。今年度補正予算、来年度予算の決定後に、民泊制度運営システムの改修・新たなシステム構築の仕様を定め、公募をおこなう方針だ。
