
近畿日本ツーリストは、東日本大震災で被災した仙台市の荒浜エリアで、震災遺構の荒浜小学校を基点とした防災スタディツアー「せんだいAR HOPETOUR」を開始する。
ツアーは、近畿日本ツーリストが取り組んでいるAR(拡張現実)やVR(仮想現実)技術を活用したスマートツーリズムで、今回はソニーグループの独自のホログラム光学技術を採用のARグラスを利用。荒浜地区の現在の風景と震災前後の画像を重ね合わせて見ながら、基礎的な事実を案内するナレーションと語り部ガイドの生の声を一体させ、より理解を深められる立体型のツアーとする。甚大な被害のあったその場所で、その場の空気を感じながら得られる体験は新たな気付きとなり、震災や防災を考えるきっかけになるとアピールする。
近畿日本ツーリストでは同ツアーを、新たな震災・防災のスタディツアーとしてビジネス化を目指す。教育旅行の防災学習や仙台エリアでのMICEにおけるエクスカーションプログラムのほか、企業のリスクマネジメント担当者の研修、インバウンド観光客の来訪コンテンツとして、交流人口の拡大に寄与する体験価値を提供していく考えだ。
まずは2017年11月22日に、実証実験としてツアーを催行。2018年4月1日にツアー申込を開始する。
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