旅行大手ブッキングHD、全従業員の4分の1を削減へ、旅行需要の回復遅く、生き残りかけたコスト削減へ

ブッキング・ホールディングスは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって業績が落ち込んでいることから、全従業員の最大25%、約4000人を削減すると複数の海外メディアが伝えている。

この人員整理について、大手データ分析会社GlobalDataは、「旅行需要回復の兆候が見え始めたなか、オンライン旅行会社(OTA)をはじめ旅行会社の生き残りをかけた闘いは今後も続く」と見ている。

同社によると、世界の旅行者の41%が今年の海外旅行を旅行を減らすと答えている。世界的に自主隔離、渡航制限などの規制に一貫性がないため、消費者は旅行に出かける意欲を失っているのがその大きな理由だ。

同社は、今後も新型コロナウイルスとの闘いは厳しさを増し、大手旅行会社はさらに大規模な人員整理に迫られるだろうと指摘。「世界最大のOTAであるブッキング・ホールディングスが大量レイオフに踏み切ったことは、このパンデミックを乗り切るためにはコストの削減を続けるほかないことを示している」としている。

OTAは、店舗を抱えるオフライン旅行会社よりも身軽なビジネスモデルだが、それでもなおパンデミックによる過去に例を見ない需要減少の影響は避けられない。

オンライン旅行系では、エクスペディア・グループ、トリップアドバイザー、エアビーアンドビーなども大量の人員削減を実施。コストの削減を進めているところだ。

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